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コランヌレン : ミニ英和和英辞書
コランヌレン[らん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

ラン : [らん]
 【名詞】 1. (1) run 2. (2) LAN (local area network) 3. (P), (n) (1) run/(2) LAN (local area network)

コランヌレン ( リダイレクト:コランニュレン ) : ウィキペディア日本語版
コランニュレン[らん]

コランニュレン(コランヌレンとも、corannulene) はC20H10化学式で表される多環芳香族炭化水素である〔Scott, L. T.; Bronstein, H. E.; Preda, D. V.; Ansems, R. B. M.; Bratcher, M. S.; Hagen, S. (1999). "Geodesic polyarenes with exposed concave surfaces". ''Pure Appl. Chem.'' 71 (2): 209. 〕。 5つのベンゼン環がリング状に縮環した形状をしており、サーキュレン">サーキュレンとも呼ばれる 。この分子ジオデシックポリアレーンの一種であり、またバックミンスターフラーレンの部分構造と見ることができるため関心を集めている。お椀状の形をしており、バックミンスターフラーレンの愛称であるバッキーボール(buckyball)にちなんで時に''バッキーボウル(buckybowl)''と愛称される。コランニュレンはbowl-to-bowl反転をすることが知られており、その際のエネルギー障壁は-64で10.2kcal/mol(42.7kJ/mol)である〔Scott, L. T.; Hashemi, M. M.; Bratcher, M. S. (1992). "Corannulene bowl-to-bowl inversion is rapid at room temperature". ''J. Am. Chem. Soc.'' 114 (5): 1920. 〕。
== 合成 ==
コランニュレンの合成ルートはいくつか存在する。最初の合成は1966年に多段階有機合成によって達成され〔Barth, W. E.; Lawton, R. G. (1966). ''J. Am. Chem. Soc.'' 88 (2): 380.〕、その後1991年瞬間真空熱分解による合成がなされた〔Scott, L. T.; Hashemi, M. M.; Meyer, D. T.; Warren, H. B. (1991). "Corannulene. A convenient new synthesis". ''J. Am. Chem. Soc.'' 113 (18): 7082.〕。この方法は一般的に溶液化学的合成よりも収率が低くなる傾向にあるが、より多くの誘導体を合成することができる。以下にフルオランテン誘導体からの求核置換-脱離反応による合成例〔Sygula, A.; Rabideau, P. W. (2000). "A Practical, Large Scale Synthesis of the Corannulene System". ''J. Am. Chem. Soc.'' 122 (26): 6323.〕を示す。
:
ブロモ基を過剰の''n''-ブチルリチウムによって除去するとコランニュレンになる。
その後、Siegelらにより溶液化学的合成によるグラム単位、そしてキログラム単位での合成が可能となった〔Anna M Butterfield, Buruno Gilomen, and Jay S. Siegel. (2012). "Kilogram-Scale Production of Corannulene". ''Org. Process. Res. Dev.'', Just Accepted. 〕。
様々な官能基付加が試みられており、エチル基〔〔Wu, Y.; Bandera, D.; Maag, R.; Linden, A.; Baldridge, K.; Siegel, J. (2008). "Multiethynyl corannulenes: synthesis, structure, and properties". ''J. Am. Chem. Soc.'' 130 (32): 10729–10739.〕〔Mack, J.; Vogel, P.; Jones, D.; Kaval, N.; Sutton, A. (2007). "The development of corannulene-based blue emitters". ''Org. Biomol. Chem.'' 5 (15): 2448–2452.〕、エーテル基〔Gershoni-Poranne, R.; Pappo, D.; Solel, E.; Keinan, E. (2009). "Corannulene ethers via Ullmann condensation". ''Org. Lett.'' 11 (22): 5146–5149. 〕、スルフィド基〔Baldridge, K.; Hardcastle, K.; Seiders, T.; Siegel, J. (2010). "Synthesis, structure and properties of decakis(phenylthio)corannulene". ''Org. Biomol. Chem.'' 8 (1): 53–55.〕、白金置換基〔Choi, H.; Kim, C.; Park, K. M.; Kim, J.; Kang, Y.; Ko, J. (2009). "Synthesis and structure of penta-platinum σ-bonded derivatives of corannulene". ''J. Org. Chem.'' 694 (22): 3529.〕、アリール基〔Pappo, D.; Mejuch, T.; Reany, O.; Solel, E.; Gurram, M.; Keinan, E. (2009). "Diverse Functionalization of Corannulene: Easy Access to Pentagonal Superstructure". ''Org. Lett.'' 11 (5): 1063.〕、フェナレニル縮環構造〔Nishida, S.; Morita, Y.; Ueda, A.; Kobayashi, T.; Fukui, K.; Ogasawara, K.; Sato, K.; Takui, T. et al. (2008). "Curve-structured phenalenyl chemistry: synthesis, electronic structure, and bowl-inversion barrier of a phenalenyl-fused corannulene anion". ''J. Am. Chem. Soc.'' 130 (45): 14954–14955.〕、インデノ環〔Steinberg, B.; Jackson, E.; Filatov, A.; Wakamiya, A.; Petrukhina, M.; Scott, L. (2009). "Aromatic pi-systems more curved than C(60). The complete family of all indenocorannulenes synthesized by iterative microwave-assisted intramolecular arylations". ''J. Am. Chem. Soc.'' 131 (30): 10537–10545.〕などが付加したものが合成されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「コランニュレン」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Corannulene 」があります。




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