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コリネウス(Corineus)は、中世ブリテン伝説に登場する伝説の戦士で、巨人たちと戦い、コーンウォールのエポニム(名祖)となった創設者。 ジェフリー・オブ・モンマスの『ブリタニア列王史』(1136年頃)によれば、コリネウスはトロイア戦争後、アンテーノールとともに亡命したトロイ人たちの子孫を率いてティレニア海の海岸に定住した。イタリアから追放され、奴隷にされていたギリシャ人たちを解放した後のアエネアスの子孫ブルートゥスと出会い、全員でブルートゥスの航海に参加した。ガリアで、コリネウスが無断で森で狩りをしたことから、アクィタニア王ゴッファリウス・・ピクトゥスとの戦争を引き起こした。この時、戦斧を武器にコリネウスは一人で数千の敵を殺した。トロイ人たちはアルビオン島に辿り着き、島はブルートゥスにちなんでブリテンと名付けられた。コリネウスはコーンウォールに落ち着くが、そこには巨人たちが住んでいた。ブルートゥスの軍は巨人たちのほとんどを殺すが、巨人たちのリーダー、ゴグマゴグはコリネウスと相撲を取らせるために残された。プリマスの近くで対戦が行われ、コリネウスは崖からゴグマゴグを突き落として殺した〔ジェフリー・オブ・モンマス『ブリタニア列王史』 1.12-16.〕 コリネウスは伝説上の最初のコーンウォール公(Legendary Dukes of Cornwall)だった。ブルートゥスの死後、ブリテン島は3人の息子たちに分配された。ロクリヌス(Locrinus)にはイングランド、カンベル(Camber)にはウェールズ、アルバナクトゥス(Albanactus)にはスコットランドが与えられた。ロクリヌスはコリネウスの娘グエンドレナとの結婚を認めたが、ロクリヌスは囚われのドイツ王女エストリルディス(Estrildis)に恋した。コリネウスはこの侮辱に激怒し戦争をつらつかせ脅迫し、その結果、ロクリヌスはグエンドレナと結婚した。しかし、エストリルディスはひそかに愛人にして関係を続けた。コリネウスが死ぬと、ロクリヌスはグエンドレナと別れ、エストリルディスと再婚した。グエンドレナはコーンウォールで挙兵し、元夫と戦争を始めた。ロクリヌスは戦死し、グエンドレナはエストリルディスとその娘ハブレンをセヴァーン川に沈めた〔ジェフリー・オブ・モンマス『ブリタニア列王史』 2.1-5.〕。 この物語は、マイケル・ドレイトン(Michael Drayton)やジョン・ミルトンなど後世の作家たちの作品にも登場する。 ==参考文献== *ブリタニア列王史(訳:瀬谷幸男、南雲堂フェニックス) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コリネウス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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