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社会構成主義 (国際関係学)
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社会構成主義 / 構成主義(コンストラクティビズム、(social) constructivism)は、国際関係の重要な側面が、人間の本性あるいは世界政治におけるそのほかの本質的な性質の不可避の帰結というよりもむしろ歴史的かつ社会的に左右されるものだと主張する国際関係論の学派である〔Patrick Thaddeus Jackson and Daniel H. Nexon, "Whence Causal Mechanisms? A Comment on Legro" in ''Dialogue IO'' Vol. 1, 2002〕。国際関係における規範、アイディア、アイデンティティを重視するアプローチである。論者によっては「社会構成主義」もしくは「社会構築主義」と呼ばれる。 == 展開 == ニコラス・オナフが国際関係の「社会的に構築された」性質を強調する世界政治の研究に対するアプローチを描写するために「構成主義」という用語を作り出したと一般にみなされている〔Robert Jackson and Georg Sørensen, ''Introduction to International Relations: Theories and Approaches, 3rd Edition''(Oxford: Oxford University Press, 2006), p.168〕。現代の構成主義理論はオナフによる先駆的な業績だけでなく、(ポスト構造主義に親和的な)リチャード・アシュリー、フリードリッヒ・クラトチウィル、ジョン・ラギーによる業績にもその起源を遡る。しかし、国際関係論において社会構成主義の著名な提唱者を一人挙げるとすれば、アレクサンダー・ウェントであることに異論はないと思われる。『国際組織』に掲載されたウェントの論文「アナーキーは国家が作り出すもの―権力政治の社会的構成」(1992年)は、新現実主義者と新自由主義制度論者の双方が抱えている欠陥(つまり物質主義で粗野な形態への関与)であると考えるものに挑戦するための理論的土台を示した。「権力政治」のような現実主義の中心概念さえも社会的に構築されたもの、つまり生来的に所与ではなく、人間の実践によって変革可能であることを提示しようと試みることによって、ウェントは、国際関係の研究者が構成主義的な視座から広範な争点において研究を追及する方法を開拓した。ウェントは、さらにこれらの考えを彼の主要な業績である『国際政治の社会理論』(1999年)で発展させている。 1980年代後半および1990年代初頭以降、構成主義は、(新)現実主義および(新)自由主義とならぶ国際関係論における主要な学派のひとつとして認められるようになった。ジョン・ラギーやほかの論者たちによれば、構成主義をいくつかのバリエーションに区別することができるとされる。 一方で、新現実主義や新自由主義制度論といった学界の主流派に属する研究者たちにも広く受け入れられ、彼らとの間で活発な論争を生み出しているマーサ・フィネモア、キャスリン・シッキンク、アレクサンダー・ウェントのような構成主義者がいる。他方で、言説や言語学を重視するラディカルな構成主義者がいる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「社会構成主義 (国際関係学)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Constructivism (international relations) 」があります。 スポンサード リンク
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