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コンパンダ : ミニ英和和英辞書
コンパンダ
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


コンパンダ ( リダイレクト:コンパンディング ) : ウィキペディア日本語版
コンパンディング

コンパンディング()は、電気通信信号処理熱力学において、ダイナミックレンジが制限された通信路の有害な効果を和らげる方法である。コンパンション()とも。名称は「圧縮 (compressing)」と「伸張 (expanding)」を組み合わせたかばん語。ここでいう「圧縮」や「伸張」はダイナミックレンジの圧縮・伸張であって、データ圧縮とは異なる。
録音で使う圧縮やそれに類するものは可変利得増幅器と局所線形プロセス(短い範囲では線形だが、全体はそうではない)に依存している。したがって、コンパンディングは非線形であり、どの時点でも同じ方法で行われる。信号のダイナミックレンジは転送前に圧縮され、受信機で元の値に伸張される。
これを行う電子回路をコンパンダ (compandor) と呼び、音声のようなアナログ電子信号のダイナミックレンジを圧縮または伸張する。1つの派生として、前段に対数増幅器があり、中段に可変利得増幅器、後段に指数増幅器を置く3段の増幅器がある。コンパンダはコンサートなどの音響システムで使われたり、dbxDolby NRなどのノイズリダクションシステムで使われる。
コンパンディングは、利得は減少するが信号レベルはあるしきい値を超えるようにする「圧縮」と、その逆で利得は減少するが信号レベルはあるしきい値より下になるようにする「伸張」を指すこともある。
コンパンディングはプロ用のワイヤレスマイクマイクロフォンのダイナミックレンジを改善するために使われている(マイクユニットのダイナミックレンジは無線伝送路のダイナミックレンジよりも大きい)。
コンパンディングを使うことで、大きなダイナミックレンジの信号を小さいダイナミックレンジしか伝送できない機器や回線上を転送できる。コンパンディングは受信機でのノイズ漏話レベルを低減する。
ただし、総合的な音質は改善されるが、コンパンダへの入力信号の振幅に依存してノイズが大きくなるブリージング(息づき)雑音を生じる恐れがある。
コンパンデイングはデジタルや電話システムでも使われている。アナログ-デジタル変換回路に信号を入力する前に圧縮し、デジタル-アナログ変換回路の出力を伸張する。これはデジタル電話網でA-lawまたはμ-lawコンパンディングを使った非線形ADCを使用しているのと等価である。また、デジタル音声ファイルフォーマットでも、低ビットレートでSN比を改善する方法として同様の手法が使われている。例えば、線形符号化された16ビットPCM信号を8ビットWAVAUファイルに変換する際、8ビットに変換する前に圧縮を行ってSN比を改善し、16ビットに戻した後で伸張する。これは事実上の非可逆音声圧縮である。
== 歴史 ==
アナログの画像転送システムでのコンパンディングは、1928年、AT&Tの A. B. Clark が特許を取得している(1925年申請)〔アメリカ合衆国特許、Electrical picture-transmitting system 、1928年11月23日許諾、AT&T〕。

1942年、ClarkとそのチームはSIGSALYというセキュア音声転送システムを完成させた。これはコンパンディングを使った世界初のPCM(デジタル)システムだった。
1953年、B. Smith は非線形DACを使い、逆の非線形特性のADCを使えば、デジタルコンパンディングシステムの設計を単純化できることを示した〔B. Smith, "Instantaneous Companding of Quantized Signals," ''Bell System Technical Journal'', Vol. 36, May 1957, pp. 653–709.〕。
1970年、H. Kaneko は当時既にデジタル電話技術として採用されていたセグメントコンパンディング法の統一的な定式化を行った〔H. Kaneko, "A Unified Formulation of Segment Companding Laws and Synthesis of Codecs and Digital Compandors," ''Bell System Technical Journal'', Vol. 49, September 1970, pp. 1555–1558.〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「コンパンディング」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Companding 」があります。




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