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ゴチック ( リダイレクト:ゴシック ) : ウィキペディア日本語版
ゴシック

ゴシック () は、もともと12世紀の北西ヨーロッパに出現し、15世紀まで続いた建築様式を示す言葉である。ゴティック、ゴチック()とも表記される。
「ゴシック」は第一に建築様式を示す言葉として使われるが、この用語は絵画や彫刻など美術全般の様式にも適用される(ゴシック美術)。さらにゴシックの概念は、ゴシック時代(12世紀後半から15世紀)の美術のみならず哲学や神学、政治理論などの知的領域の様式にも適用され、精神史的文脈において「ゴシック精神」という概念が提唱されている。
今日のポピュラーカルチャーにおいてもゴシックという言葉は広く使われている。そこでゴシック的とみなされているものは、例えば闇、死、廃墟、神秘的、異端的、退廃的、色で言えば「黒」といったイメージである。そのような現在流布している多様なゴシックの表象は、歴史上ゴシックがもともと意味していたものとは必ずしも合致しない。総じてゴシックという言葉は多義的で曖昧であると言える。
== ゴシックの系譜 ==
ゴシックという言葉は本来「ゴート人の、ゴート風の」という意味で、12世紀後半から15世紀にかけてのアルプス以北の建築様式であるゴシック建築から来ている。ルネサンス期のイタリアの文化人が北方の教会建築様式を侮蔑的な意味合いを込めてそう呼んだのが始まりで、その後、中世風の様式を意味する言葉として使われた。このようなゴシックの定義は初めから曖昧さをはらんだものであり、そのことが後世にゴシックが再解釈され意味が拡大していった要因になったとの指摘もある。啓蒙の世紀である18世紀には、中世は暗黒時代であったと考えられており〔現代の歴史学ではそのような歴史観は修正されている。〕、ゴシックは奇怪さや不器用さを表わす言葉として受け取られていた〔J・ル=ゴフ 『中世とは何か』 池田健二・菅沼潤訳、藤原書店、2005年、77-78頁。〕。そのような時代にゴシック趣味の自邸を建設して19世紀のゴシック復権の先駆けとなったホレス・ウォルポールは、幻想の中の暗黒の中世を舞台にした小説『オトラント城奇譚』(1764年)を書いた。これが18世紀後半から19世紀前半に流行したゴシック・ロマンスと呼ばれる文学の元祖である。19世紀に入り、ゴシック・ロマンスは「フランケンシュタインの怪物」〔メアリー・シェリーが書いたゴシック・ロマンス『フランケンシュタイン』(初版1818年)の中でヴィクター・フランケンシュタインが創造した怪物。〕や「吸血鬼」〔イギリスのゴシック小説において吸血鬼をモチーフとした散文作品はの『』(1819年)を嚆矢とする。その後もホラーノベルのジャンルでシェリダン・レ・ファニュの『カーミラ』(1872年)、ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』(1897年)といったが書かれている。〕といった、近代における闇の暗喩としての怪物の表象を生み出した。こうした過去の文学や芸術にあらわれた古典的なゴシックは、現代のゴシック・カルチャーに寄与している人々にとって利用可能なイメージの源泉となった、と小谷真理は指摘している〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Gothic art 」があります。




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