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ゴッタンとは、南九州地方に伝わる宮崎県指定伝統工芸品の民族楽器であり、主に杉を材料とした板張りで3本の弦の弦楽器である。別名「箱三線」、「板三線」とも呼ばれる。ゴッタンは音はこもった音で素朴。3つの弦を同時に弾く濁音に魅力がある。ゴッタンは高音が出ないため、唄を織り交ぜながら、バランスをとる。楽器のリズムと張り上げる唄声、歌詞の面白さの三つがあってこそその魅力を存分に引き出せる楽器と言えるかもしれない。大家で故荒武タミさんは通常は人差し指だけで弾いていたが、時には五本指全部使って3つの弦をはじいて演奏した、また別の奏者においては弾きながら箱の下部を叩いて太鼓のかわりにリズムをとるという奏法も存在したようである。 == ゴッタンの歴史 == ゴッタンは1580年頃、当時の薩摩が中国との貿易をしていた沈没船の中から発見された。元は貴州省ミャオ族に伝わる三弦琵琶の楽器でその名を古弾(グータン)と呼ばれていた。雲南省や貴州省などの照葉樹林帯の生活、習俗、儀礼など日本文化の共通性が多く指摘、報告があるが、その照葉樹林文化にのって日本にやってきたようだ。ゴッタンが伝えられる際、水神信仰につながる呪具(じゅぐ)、雨乞いの道具としての性格も併せ持っていたため、いつの時代でも民衆が手放さなかったのではないかとの民俗学者、故鳥集忠雄氏は「花和尚訪中記」の中で指摘されている。 三味線が沖縄から大阪へ1556年頃に伝わったのに対してゴッタンは中国から薩摩へ直接伝来していることから、薩摩で独自の進化を遂げ南九州の伝統楽器として現代へ伝わっているのは非常に興味深い。 1597(慶長2)年2月、薩摩領主・島津義弘は一向宗を禁止し、過酷な念仏弾圧を始めた。 農民が島津への年貢を納めず、寺院への寄進し、島津の財政を苦しめた為である。しかし、人々の強い信仰心は弾圧に屈せず、隠れ念仏洞と呼ばれる洞窟などに隠れて唱えていたが、ゴッタンの出現によって明るい場所で弾くようになった。ゴッタンの伴奏に合わせて喜びや悲しみを込めて唄ったその代表作として荒武タミさんの荷方節がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ゴッタン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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