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『サタニック・マジェスティーズ』(Their Satanic Majesties Request)は、1967年にリリースされたローリング・ストーンズのオリジナルアルバム。 == 解説 == 前々作『アフターマス』、前作『ビトウィーン・ザ・バトンズ』から続いてきた実験的な作風の極地とも言えるアルバム。ストーンズの作品中、最もサイケデリックな仕上がりとなった。その内容やアルバム・ジャケットのデザインから、同年に発表されたビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の模倣とも評された〔Their Satanic Majesties Request - The Rolling Stones | Songs, Reviews, Credits, Awards | AllMusic: 〕。本作はストーンズのオリジナルアルバムで初めて収録曲が全世界で統一されたものとなった。また彼等にとって初のセルフ・プロデュース作品でもある。それまでストーンズの全作品をプロデュースしてきたアンドリュー・ルーグ・オールダムは、本作の製作中に録音、リリースされたシングル『この世界に愛を』を最後に、彼らとの関係に終止符を打った。 製作は前作『ビトウィーン・ザ・バトンズ』のリリースから間もない1967年2月から開始された。だがそれからすぐの2月12日、ミック・ジャガーとキース・リチャーズが警察の手入れを受け、大麻所持の容疑で立件された。5月にはブライアン・ジョーンズが同じく大麻所持の現行犯で逮捕されている。裁判では、7月31日にジャガーが12ヶ月の条件付で釈放、リチャーズは無罪となった。ジョーンズは12月に1000ポンドの罰金と3年間の保護観察処分となった。このように麻薬がらみの問題に苛まれたお陰で、レコーディングは散発的なものになり長期化を余儀なくされた。そんな彼らの救援名目で、ザ・フーがストーンズの「ラスト・タイム/アンダー・マイ・サム」をレコーディングし、シングルカットしたこともあった。 ジャガー、リチャーズ、ジョーンズの3人は製作中も麻薬を使用し、高揚した気分でいることがしばしばであった。ジャガーは麻薬が本作の作風に大きな影響を与えた事を認めている〔SIGHT VOL.14 特集「ロックの正義!!ストーンズ全100ページ」株式会社ロッキング・オン(2003年)、50頁〕。ジョーンズは本作にはほとんど参加しなかったという噂があったが、実際には全曲に参加しており、メロトロンやシタール、さらに全管楽器を一手に引き受け、本作のサウンド面に大きく貢献している。また、ビル・ワイマンの自作曲が初めて採用されている。 本作からは、イギリスでは一枚もシングルを切らなかったが、アメリカおよび数カ国で「イン・アナザー・ランド/ランターン」と「シーズ・ア・レインボー/2000光年のかなたに」がシングルカットされている。ステージでの再現が難しい曲が多く、収録曲のほとんどがコンサートで披露された事がないが、「2000光年のかなたに」が1989年の「スティール・ホイールズ・ツアー」で初披露された。これはリチャーズが本作で唯一評価していた曲でもある。また「シーズ・ア・レインボー」が1997年の「ブリッジズ・トゥ・バビロン・ツアー」で披露されている。「シーズ・ア・レインボー」は、1990年代後半にiMacのCMに使用されたり、また日本では2015年から進研ゼミのCMにも使用されるなど、メディアでの使用が目立っている。 2002年8月にアブコ・レコードよりリマスターされた上で、SACDとのハイブリッドCDとしてデジパック仕様で再発された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「サタニック・マジェスティーズ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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