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サベナ航空548便墜落事故(サベナこうくう548びんついらくじこ、英語:Sabena Flight 548)は、1961年2月15日にベルギーの首都のブリュッセル近郊で発生した航空事故である。この事故で、同機の乗客乗員全員と地上にいた1人が死亡した。同機には、チェコスロバキア(当時、現チェコ)のプラハで開催予定だった世界フィギュアスケート選手権に向かう途中のアメリカ代表チームが搭乗していて、全員が犠牲となった。 == 事故の概要 == 1961年2月15日、サベナ航空548便ボーイング707-329(機体記号OO-SJB、1959年製造)は、アメリカのニューヨーク・アイドルワイルド空港(現在のジョン・F・ケネディ国際空港)からベルギーのブリュッセル国際空港に向かっていた。 事故機については、ブリュッセル国際空港上空で着陸態勢に入るまでには特段のトラブルの前兆は見られなかった。午前10時5分頃、パイロットは滑走路が空くのを待つために空港上空で旋回し始めた。そのとき、目撃者の証言によると事故機の機体が制御を失って上昇と横傾斜を始め、ついにはバンク角が90度ほどに達し、そのまま空港近くの村落に墜落した。事故機の機体は炎上し、乗員乗客は全員即死した。村落の畑で働いていた住民の男性が機体から飛散したアルミニウム片の直撃を受けて死亡し、もう1人の住民も残骸の飛散で脚部を切断する重傷を負った。この事故の知らせを受けて、当時のベルギーのボードゥアン1世国王とファビオラ王妃は事故現場に駆けつけて、犠牲者の遺族に弔意を表し、負傷者とその家族を見舞った。 この事故の正確な原因については決定されなかったが、事故機の水平安定板は機首上げ側に10.5度の位置にあり、これは事故当時の状況ではありえないものであった。調査団は水平安定板のトリム調整機構の不具合が原因で機体が制御を失ったものと推定した。 事故機には、1961年世界フィギュアスケート選手権に出場予定だったアメリカ代表チームの選手18名とコーチ、審判員、選手の家族など16名が搭乗していて全員が死亡した。犠牲者の中には、1932年レークプラシッドオリンピックフィギュアスケート女子シングルの銅メダリストで全米フィギュアスケート選手権で9回優勝した経験のあるマリベル・ビンソンと、マリベルの2人の娘で1960年スコーバレーオリンピック女子シングル6位、1961年全米フィギュアスケート選手権女子シングル優勝者のローレンス・オーウェンと1960年スコーバレーオリンピックペア競技10位で1961年全米フィギュアスケート選手権ペア競技優勝者のマリベル・オーウェンなどが含まれていた。このアメリカ代表チームの事故を受けて、同1961年の世界フィギュアスケート選手権は中止された(翌1962年に改めて世界選手権はプラハで開催された)。 アメリカの当時の大統領であったジョン・F・ケネディはホワイトハウスから事故の犠牲者に対して哀悼の意を表す声明を発表した。ケネディはとりわけ、ケネディの個人的な友人でもあったペア競技の選手ダドリー・リチャーズ (Dudley Richards) の死に衝撃を受けていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「サベナ航空548便墜落事故」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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