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サロメの悲劇 : ミニ英和和英辞書
サロメの悲劇[さろめのひげき]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

悲劇 : [ひげき]
 【名詞】 1. tragedy 
: [げき]
 【名詞】 1. (1) drama 2. play 3. (2) powerful drug (abbr) 

サロメの悲劇 : ウィキペディア日本語版
サロメの悲劇[さろめのひげき]

サロメの悲劇』(サロメのひげき、)は、ロベール・デュミエールRobert d'Humières)の詩に基づく2幕7場の黙劇(drame muet)および、フローラン・シュミットが黙劇のために作曲した付随音楽で、イーゴリ・ストラヴィンスキーに献呈された。バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)によってバレエ化され、音楽は管弦楽組曲として単独でも演奏される。
== 概要 ==
黙劇『サロメの悲劇』は1907年11月にパリテアトル・デ・ザールThéâtre des Arts)において、モダンダンスの先駆者の一人ロイ・フラーLoie Fuller,1862年 - 1928年)主演〔鈴木晶『踊る世紀』新書館、1994年、276ページ〕、フローラン・シュミットの音楽、デジレ=エミール・アンゲルブレシュト指揮により初演された〔『最新名曲解説全集6 管弦楽曲III』音楽之友社、139-141頁(松平頼則執筆)〕。
同年にパリ初演が行われたリヒャルト・シュトラウスの楽劇『サロメ』はオスカー・ワイルドの戯曲に基づいているが、デュミエールによる本作は『新約聖書』の「サロメ」や『旧約聖書』の「ソドムとゴモラ」のエピソードが取り混ぜられ、神の怒りによる天変地異で幕を閉じる〔芳賀直子『バレエ・リュス その魅力のすべて』国書刊行会、2004年、264-265頁〕。
黙劇の付随音楽としての本作品は、20名の小オーケストラのために書かれていたが、その後、バレエ・リュスの主宰者セルゲイ・ディアギレフの提案により、大編成のバレエ音楽に編曲された〔『最新名曲解説全集』では、大編成版は1912年シャトレ座において、ナターシャ・トルアノワ(Natacha Trouhanowa)一座が上演したとされる。〕。
バレエ・リュスではミハイル・フォーキンが去った後、ヴァーツラフ・ニジンスキーが振付を担当するようになっていたが、『遊戯』、『春の祭典』の振付で手一杯のニジンスキーが『サロメの悲劇』も手がけることは物理的に不可能であると判断したディアギレフは〔藤野幸雄『春の祭典 ロシア・バレー団の人々』晶文社、1982年、15頁〕、フォーキンの生徒であった若いボリス・ロマノフモスクワから招き、『サロメの悲劇』の振付を担当させた〔藤野幸雄、前掲書、221頁〕。
バレエ版は、『春の祭典』初演の2週間後、1913年6月12日シャンゼリゼ劇場におけるバレエ・リュスのパリ公演で、タマーラ・カルサヴィナ主演、ピエール・モントゥーの指揮、セルゲイ・スデイキンSerge Sudeikin)によるビアズレー風デザインの美術・衣裳によって初演された。
ロマノフの振付はヘロデ、ヘロディア、ヨカナーンといった主要人物は登場せず、ほぼサロメ役であるカルサヴィナ〔カルサヴィナ自身によれば、サロメ役のためにカルサヴィナが「つけまつげ」を考案したとされる(芳賀直子、前掲書、264-265頁)。〕の独り舞台という実験的なものであり、観客の評判は芳しくなかった〔リチャード・バックル、鈴木晶訳『ディアギレフ ロシア・バレエ団とその時代』リブロポート、1984年、上巻299頁〕


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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