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ザナミビル[びる]
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・ ビル : [びる] 【名詞】 1. (abbr) building 2. bill 3. (P), (n) (abbr) building/bill
ザナミビル[びる]
ザナミビル (Zanamivir) は、世界で最初に開発されたインフルエンザ治療薬。ザナミビル水和物としてグラクソ・スミスクライン社により商品名「リレンザ」が販売されている。A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルスに効果を示すが、C型インフルエンザウイルスには無効である。 2014年には、完全な臨床試験データに基づく分析が公開され、この新たな証拠に基づいて備蓄するほどの恩恵があるのかの見直しが求められるとされた〔。 == 概要 == ノイラミニダーゼ (NA) と呼ばれる酵素によりウイルスが感染細胞表面から遊離することを阻害し、他の細胞への感染・増殖を抑制する。そのため、ノイラミニダーゼを持たないC型インフルエンザウイルスには無効。インフルエンザウイルスの増殖を抑制する作用を持つ薬剤であるため、感染初期(発症後48時間以内)における治療開始が有効である。インフルエンザ症状が発症後48時間以降に治療を開始した際の有用性は確立されていない。同様の作用機序を持つ薬剤としてオセルタミビル(リン酸オセルタミビル、タミフル)がある。 経口での絶対的生物学的利用能が2%程度と低いため、経口投与はできず、非経口経路投与に限られる。そのため、リレンザはザナミビル水和物ドライパウダーを吸入投与して用いられる。インフルエンザウイルスは、主に上気道より感染し、ウイルスは増殖し、発症する。リレンザは、薬物を吸入法により使用するため、薬物が迅速に上気道に到達する。そのため、経口投与する薬剤よりも即効性がある。 同剤は「ディスクヘラー」という専用の吸入器によって吸入投与するが、吸入投与法が一般的に、小児、高齢者には難しい。そのため、簡単に経口投与できるタミフル(オセルタミビル)の発売後、ノイラミニダーゼ阻害薬におけるリレンザのシェアが激減した。ところが2006年 - 2007年のインフルエンザシーズンに、日本国内においてタミフル投与例での異常行動が世間の注目を浴びたこと(薬剤との因果関係は不明)により、本剤が見直された。また、タミフルに比べて耐性が起きにくいことが分かった〔『朝日新聞』2011年2月15日、朝刊23面〕。 2008年 - 2009年の季節性インフルエンザシーズンにおいてオセルタミビルの耐性ウイルスの出現により、リレンザの使用量は、前シーズンより大幅に増大した。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ザナミビル」の詳細全文を読む
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