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ザリガニ(蝲蛄・蜊蛄・躄蟹)は、ザリガニ下目のうちザリガニ上科とミナミザリガニ上科の総称である。ザリガニ類と呼ぶこともあるが、この語はザリガニ下目を意味することもある。 分類学的には単一の分類群(タクソン)ではなく、ザリガニ上科とミナミザリガニ上科に分類される。しかしこの2上科は近縁で、ザリガニは単系統である〔。 ザリガニが淡水生であるのに対し、ザリガニ下目の残りであるアカザエビ上科(アカザエビ・ロブスターなど)とショウグンエビ上科は海生であり、通常はザリガニには含めない。しかし、海生のグループと明確に区別するため、淡水生のグループを淡水ザリガニ () と呼ぶこともある。 なお狭義には、1種ニホンザリガニ 、あるいは、それを含むアメリカザリガニ上科〔武田 (1974)。ただし彼は現在のアメリカザリガニ上科をザリガニ科としていた。〕〔をザリガニと呼ぶこともある。 == 名称 == ザリガニの名は元々ニホンザリガニを指したものだが、江戸時代の文献から見られ、漢字表記ではほとんど使われなくなったが「喇蛄」と書かれる。江戸期には異称として「フクガニ」「イサリガニ」などとも呼ばれていた。 ザリガニの語源は「いざり蟹」の転訛とする説〔語頭の「い」の脱落は日本語では比較的よく見られる。いばら>ばら(薔薇)、いまだ>まだ(未だ)、いだく>だく(抱く) など。〕(「いざる」は「膝や尻を地につけたまま進む」こと〔『広辞苑 第5版』 岩波書店〕)と、「しさり蟹」(しざり蟹)の転訛とする説(「しさる」「しざる」は後退り、後退行すること)とがある。アイヌ語においてもいくつかの呼称があるが、ホロカアムシペ(horkaamuspe)やホロカレイェプ(horkareyep)など「後ずさり」を意味する語源が見られる。 ほかに「砂礫質に棲むことから“砂利蟹”」であるとか、体内で生成される白色結石から仏舎利を連想して“舎利蟹”と呼んだというような説もあるが、前者についていえば、ニホンザリガニはとくに砂礫質の場所を好んで棲むわけではない。 地方によってはエビガニと呼ぶ。身近に生息しているためザリ、ザリンコ、マッカチンなど多くの俗称がある。 英名 「クレイフィッシュ」は中期フランス語 「クレヴィース」(現代フランス語: 〔 エクルヴィス。ザリガニを食材とするフランス料理レシピの総称としても用いられる。 〕)に由来し〔 Online Etymology Dictionary 〕、後半 -vice の音が fish に似ていることから民間語源的に異分析されたもの。なお、この 自体はフランク語由来で、英語 「蟹」と同じ語源由来である〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ザリガニ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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