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シアン・カアン生物圏保護区(la Reserva de la Biosfera Sian Ka'an)は、メキシコのキンタナ・ロー州にある自然保護区である。ユカタン半島のカリブ海沿岸地域に広がる生物圏保護区で、1987年にはユネスコの世界遺産に登録された。メキシコの世界自然遺産の中では最初に登録されたものである。 「シアン・カアン」はマヤ人の言葉で「天空の生まれた場所」を意味する。石灰質の洞窟の崩落して出来た窪地の泉、いわゆるセノーテが多く形成されており、マヤ人たちは生贄の儀式を行うのに用いていた。このため、生物圏保護区内には、マヤ文明の遺跡も残っている。 == 概要 == シアン・カアンは北緯19º 05' - 20º 07'、西経87º 22' - 88º 02'に位置している面積528,147 ヘクタールの保護区である。キンタナ・ロー州の2つの地方自治体フェリペ・カリジョ・プエルト(Felipe Carrillo Puerto)とトゥルム(Tulum)に属している。 シアン・カアン生物圏保護区はユカタン半島にあり、地表は主に石灰石で覆われている。また、海岸線には、カリブ海大環礁に属しているサンゴ礁が広がっている。この大環礁はベリーズ珊瑚礁保護区などにまで繋がっている大きなものである。シアン・カアンの海岸には白い砂浜が広がり、小さな湾やマングローブ林等が見られる。 こうした特徴的な地形のそれぞれが様々な植物相や動物相を育んでいる。熱帯雨林帯にはベアードバク、オジロジカ、クモザル等が棲息し、潟湖にはオオフラミンゴ、ベニヘラサギ等が棲息している。また、海域には、魚やロブスターなどのほかに、アメリカグンカンドリ、アメリカマナティ等も暮らしている。 気候は高温湿潤で、夏は雨季である。カリブ海沿岸に面している地理的条件によって、シアン・カアンは6月から11月の間、ハリケーンの被害を受ける。また、地下水位の高い水はけの悪い土地のため、雨季にはかなりの地域が洪水に見舞われる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シアン・カアン生物圏保護区」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sian Ka'an 」があります。 スポンサード リンク
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