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シェルピンスキーのギャスケット(、)はフラクタル図形の1種であり、自己相似的な無数の三角形からなる図形である。ポーランドの数学者ヴァツワフ・シェルピンスキにちなんで名づけられた。シェルピンスキーの三角形(、)、シェルピンスキーのざる()とも呼ばれる。 シェルピンスキーのギャスケットはフラクタル図形であるため、正確に作図することは不可能だが、以下の手順を繰り返すことで、近似的な図形を作図できる。なお、繰り返し回数を増やすことにより、望む処まで近似のレベルを高められる。 # 1辺の長さが1の正三角形の各辺の中点を互いに結ぶと、中心部に1辺の長さが1/2の正三角形ができる。 # この1辺の長さが1/2の正三角形を切り取る。 # これによって、1辺の長さが1/2の正三角形が3個残る。 # さらに、これら3つの正三角形の各辺の中点を互いに結んで出来た長さが1/4の正三角形を切り取る。 # これによって1辺の長さが1/4の正三角形が9個残る。 # 同様に手順をくりかえすと、''n''回目には長さ(1/2)''n''の正三角形を切り取り、長さ(1/2)''n''の正三角形が3''n''個残る。 上記の手順において''n''→∞とした極限がシェルピンスキーのギャスケットである。 次元(ハウスドルフ次元)は log(3)/log(2) (≈1.5850…) であり、1次元と2次元の間の値をとる。 この図形は有限の面積の中に無限の長さを包含している。シェルピンスキーのギャスケットを3次元化した場合、表面積は一定で、ハウスドルフ次元は2である。この場合、空洞部に該当する立体は正三角形を8面、有する正八面体である〔Wolfram Demonstrations Project 2013年3月19日閲覧。〕。これはフラクタル図形の特徴の1つであり、現実の例えば人体における血管の分岐構造や腸の内壁がフラクタルであることの理由の1つであろうと考えられている。 シェルピンスキーのギャスケットは、以下のような方法でも作れる。 * パスカルの三角形を奇数と偶数とで塗り分ける(この記事中で図示しているギャスケットと同様にするには、奇数を黒、偶数を白とする)〔あるいは位数2の有限体 F2 によるパスカルの三角形でもよい。〕。 * 1次元のセル・オートマトンの内、ルール90と呼ばれるものは、シェルピンスキーのギャスケットを生成する。 同様のフラクタル図形の例として、0次元と1次元の間の値をとる「カントール集合」(0.6309…次元)や、2次元と3次元の間の値をとる「メンガーのスポンジ」(2.7268…次元)などがある。 ==脚注== 〔 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シェルピンスキーのギャスケット」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sierpinski triangle 」があります。 スポンサード リンク
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