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シス調節因子 : ミニ英和和英辞書
シス調節因子[こ, ね]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

調 : [ちょう]
 【名詞】 1. (1) pitch 2. tone 3. (2) time 4. tempo
: [せつ, ぶし]
  1. (n-suf) tune 2. tone 3. knot 4. knob 5. point
: [いん]
 【名詞】 1. cause 2. factor 
: [こ, ね]
 (n) first sign of Chinese zodiac (The Rat, 11p.m.-1a.m., north, November)

シス調節因子 ( リダイレクト:シスエレメント ) : ウィキペディア日本語版
シスエレメント[こ, ね]
シスエレメント(cis-element、cis-regulatory element またはcis-acting element)は同一分子上の遺伝子発現を調節するDNA またはRNA の領域を指す。シス(''cis'')はラテン語で「同じ側」の意味であり、「同じ側で発現調節する要素(因子)」がシスエレメントの原義。
一般にシスエレメント遺伝子上流部の転写因子が結合する領域を指す場合が多い。転写因子はタンパク質であり細胞内に拡散して特定のDNA 配列(シスエレメント)に結合して転写を調節するため、同じ場所に留まらずトランス(''trans'')に作用する。一方、シスエレメントはDNA またはRNA 分子内の転写因子等に認識される塩基配列で、同一分子に即ちシスに作用し、遺伝子発現を調節する。
古典的なラクトースオペロンを例にとると、オペレーターシスエレメントであり、トランス因子であるラックリプレッサーがここに結合することで同じDNA 分子上の近隣にある遺伝子の転写が抑制される。
ただしシスエレメントと標的遺伝子との位置的関係は様々である。例えば転写開始に直接関与するプロモーターは遺伝子の上流に当たる特定の位置に決まった方向で存在する必要があるが、転写を促進するエンハンサーは制御する遺伝子から離れて位置する場合が多い。またエンハンサーの及ぶ範囲を制御するためInsulator が存在している。〔Brasset E, Vaury C. "Insulators are fundamental components of the eukaryotic genomes." ''Heredity.'' 2005 Jun;94(6):571-6. PMID 15815711〕
mRNA 分子上でその安定性や翻訳に影響を与えるシスエレメントもある。〔George AD, Tenenbaum SA. "Informatic resources for identifying and annotating structural RNA motifs." Mol Biotechnol. 2009 Feb;41(2):180-93. PMID 18979204〕またPre-mRNA スプライシングの際には、切断する酵素の結合するシスエレメントが正確な切断位置の決定や特異的な選択的スプライシングに重要な役割を持っている。〔Wang Z, Burge CB. "Splicing regulation: from a parts list of regulatory elements to an integrated splicing code." ''RNA.'' 2008 May;14(5):802-13. PMID 18369186〕
生物間のゲノムの比較から、シスエレメントの位置の検索が試みられ、〔Loots GG. "Genomic identification of regulatory elements by evolutionary sequence comparison and functional analysis." ''Adv Genet.'' 2008;61:269-93. PMID 18282510〕〔Gómez-Skarmeta JL, Lenhard B, Becker TS. "New technologies, new findings, and new concepts in the study of vertebrate cis-regulatory sequences." ''Dev Dyn.'' 2006 Apr;235(4):870-85. PMID 16395688〕〔Dickmeis T, Müller F. "The identification and functional characterisation of conserved regulatory elements in developmental genes." ''Brief Funct Genomic Proteomic.'' 2005 Feb;3(4):332-50. PMID 15814024〕シスエレメントを検索するアルゴリズムは幾つか作成されている。〔Siddharthan R. "Parsing regulatory DNA: general tasks, techniques, and the PhyloGibbs approach." ''J Biosci.'' 2007 Aug;32(5):863-70. PMID 17914228〕〔GuhaThakurta D. "Computational identification of transcriptional regulatory elements in DNA sequence." ''Nucleic Acids Res.'' 2006 Jul 19;34(12):3585-98. PMID 16855295〕
シスエレメントの再編成は生物の形態を変える能力を持っており、生物進化に大きな役割を果たしていることが推定されている。〔Jiménez-Delgado S, Pascual-Anaya J, Garcia-Fernàndez J. "Implications of duplicated cis-regulatory elements in the evolution of metazoans: the DDI model or how simplicity begets novelty." ''Brief Funct Genomic Proteomic.'' 2009 Jul;8(4):266-75. PMID 19651705〕
またシスエレメントの異常は遺伝病の原因となっている場合がある。〔Epstein DJ. "Cis-regulatory mutations in human disease." ''Brief Funct Genomic Proteomic.'' 2009 Jul;8(4):310-6. PMID 19641089〕〔Navratilova P, Becker TS. "Genomic regulatory blocks in vertebrates and implications in human disease." ''Brief Funct Genomic Proteomic.'' 2009 Jul;8(4):333-42.PMID 19561171〕

==関連項目==

*オペロン説

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「シスエレメント」の詳細全文を読む




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