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シチョウゲ
シチョウゲ ''Leptodermis pulchella'' Yatabe は、アカネ科の低木。よく庭に栽培されるハクチョウゲに似て、花は紫。きわめて限られた地域で川沿いの岩の上に生える。 == 特徴 == 落葉性の低木〔以下、記載は主として佐竹他(1989),p.199〕。高さは20-70cmになり、多くの細い枝を出す。若枝には短い毛が多く、枝には節があり、葉の落ちた後は托葉の跡がこぶのような形で残る。托葉は長さ2mmほど、広三角形で先端は鋭く尖る。葉は対生し、狭長楕円形から狭披針形で先端も基部も尖った形をしており、長さ15-35mm、幅3-8mm、表面は無毛、裏面は脈の上に短い毛がある。葉柄は長さ1-3mm。 花期は7-8月。枝の先端か短枝の先に1個、あるいは10数個までが密集して生じる。花柄は短く、小花柄はごく短いかほとんど無い〔北村・村田(1971)ではこれを頭状花序と表現している〕。花の基部に苞葉が2枚あり、互いに癒合して萼を包んでおり、長さ2mmで、先端は2裂している。萼は筒状で先端が5つの裂片に分かれ、それぞれ広三角形で先端が尖る。花冠は紅紫色、漏斗状で先端は5裂して開く。筒部の長さは15-20mm、裂片は広卵形で長さ3mm、先端はやや尖る。花冠の筒の内側には柔らかな毛が密生する。雄蕊は5個、短い柄があり、花筒の内側の上の方に付く。柱頭の先端は5裂する。蒴果は長さ5mm、長楕円形で先端に萼の裂片が残る。種子は長楕円形で長さ3mm。 和名は紫丁花で、これは花の形がチョウジ(丁字)に似ていて花色が紫であることに依ると牧野はしている〔牧野(1961),p.585〕。ただし福岡はチョウジに似ているので名付けられたのは白い花を付けるハクチョウゲであり、本種はこの種との対比でこの名を得た、としている〔福岡(1997),p.24〕。別名にイワハギがあり、これは紫の花をハギに見立て、岩の上に生えることから〔牧野(1961),p.585〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シチョウゲ」の詳細全文を読む
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