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シマユキカズラ ''Pileostegia viburnoides'' Hook. et Thoms. は、アジサイ科の蔓植物。花序には装飾花が無く、花には花弁がない。 == 特徴 == 常緑性の藤本〔以下、主として佐竹他(1989),p.166〕。岩や樹木によじ登り、時には高さ15mにも達する。全株無毛。茎は褐色から紫褐色で、下面からは気根を多数生じる。古い茎は褐色から灰褐色になるが、皮目は生じない。太くなった茎は直径5cmに達する〔瀬戸・山元(1981),p.1〕。 葉は対生、葉柄は長さ1-3cm、紫褐色を帯びる。葉身は革質で倒披針形から倒卵状長楕円形、あるいは楕円形をしており、長さは6-10cm、時に15cmに達し、幅は2.5-6cmになる。葉先は丸まり、最先端が小さく突出する。基部はくさび形か丸く、縁は滑らかだが幼時にはまばらに低い鋸歯が出る。葉の表面は暗緑色で光沢があり、中脈は僅かにくぼむ。裏面は色が淡く、中脈ははっきりと隆起している。側脈は6-12対あって、それぞれその先端は葉の縁には届かず、その前に上に曲がって次の側脈に繋がる。 ただし葉の大きさ葉へにが大きく、特に細く若い枝ではある節に長さ2cmの葉があっても、次の節には20cmにもなる葉が出ることがある。そんな大きな葉の付く節が続いても、また次の節には小さな葉が出たりもする〔瀬戸・山元(1981),p.1〕。 花期は8-9月。花序は円錐状で、枝の先に生じ、長6-15cm、幅10-20cmになる。花は全て両性花であり、装飾花はない〔瀬戸・山元(1981),p.1〕。個々の花の柄は長さ3-8mm、微小な葉状の付属物が少数着いている。花筒は円錐形、長さ3-4mm、萼裂片は三角形で長さ1mmほどで、平らに開く。蕾はほぼ球形〔初島(1975),p.303〕。花弁は卵形で白いが、先端で互いにくっつきあって帽子のような形になり、開花の際には全部がまとまって脱落する。従って開花時の花は花弁がない。雄蕊は12-15本あり、淡緑の花盤の縁に並ぶ。花糸は長さ4-5mm、波打つように曲がっており、先端の葯は淡黄色で卵形、長さ0.5mm。子房は半下位。果実は倒円錐形で長さ3-4mm、種子は1mmほど。 和名については琉球の島嶼に生えるユキノシタ科(旧)の蔓植物の意味であろうとの声もある〔若林(1997),p.298〕。 File:Pileotegia viburnoides simayukikzr03.jpg|開花中の花序 File:Pileotegia viburnoides simayukikzr05.jpg|花と花序の枝 File:Pileotegia viburnoides simayukikzr08.jpg|花の様子 File:Pileotegia viburnoides simayukikzr06.jpg|花の終わった枝 File:Pileotegia viburnoides simayukikzr07.jpg|終了後の花 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シマユキカズラ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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