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シュリンクラップ契約(シュリンクラップけいやく、Shrink-wrap contract)とは、主に市販のパッケージ・プログラムの外箱内に封入される形で添付される使用許諾条項に、プログラムの記憶媒体の包装を開封すると当該条項に同意したものとみなされる旨の記載があるため、包装の開封と同時に成立するとされる契約の俗称である。このような契約締結の手法が有効な契約を成立させるかについては、疑義が提示されている。 類似のものとしてはクリックラップ契約というものがある。 == 手法の背景と問題点 == 著作物の複製物を適法に入手した場合、当該複製物を使用すること自体は本来自由であり、プログラムの著作物についても同様である(もっとも、インストール行為が複製権との関係で問題となりうる点については、後述のとおり)。 その一方で、著作権者が著作物の複製物を渡す際に、著作権者と相手方との間で契約を締結した上で使用に制限を加えることも、強行法規に反しない限り自由である。 しかし、市販プログラムの場合は、プログラムの複製物を著作権者から直接購入せず小売業者から入手することが多い。そのため、著作権者は使用条件をコントロールしたいと考えても、購入した者と直接契約を締結することは困難である。そのため、著作権者が提示する使用許諾契約を締結するよう仕向けるために、媒体の開封行為により提示した契約条件に同意したものとみなす手法が出てくるようになる。 しかし、本来契約が成立するためには、原則として契約の申込みと承諾の通知が必要であり、包装を開封することをもって直ちに契約を承諾したと評価することは難しい面がある。また、著作権法は著作権の支分権として使用権を認めていない〔中山信弘・東京大学法学部教授『ソフトウェアの法的保護(新版)』83頁。〕。つまり著作権者に使用権は認められていない〔加戸守行・文化庁著作権課長『著作権法逐条講義』562頁。〕。したがって、もともと著作権者にない「使用権」を他者に「許諾」するということは法律的には意味がない〔北川善太郎・京都大学法学部教授『ソフトウェアの使用と契約-開封契約批判』NBL435号11~12頁。〕。そのため、シュリンクラップ契約の法的有効性が問題となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シュリンクラップ契約」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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