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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana) ・ 猫 : [ねこ] 【名詞】 1. cat
シュレーディンガーの猫(シュレーディンガーのねこ、)またはシュレディンガーの猫は、量子論における量子の「直感的な考えでは奇妙に見えるふるまい」が、拡大されて「猫が生きているか死んでいるか」というようなマクロな違いにおいても不思議な現象を起こすと考えるべきか、という思考実験。およびその思考実験中に想定されている猫である。 == 概要 == まず、蓋のある箱を用意して、この中に猫を一匹入れる。箱の中には猫の他に、放射性物質のラジウムを一定量と、ガイガーカウンターを1台、青酸ガスの発生装置を1台入れておく。もし、箱の中にあるラジウムがアルファ粒子を出すと、これをガイガーカウンターが感知して、その先についた青酸ガスの発生装置が作動し、青酸ガスを吸った猫は死ぬ。しかし、ラジウムからアルファ粒子が出なければ、青酸ガスの発生装置は作動せず、猫は生き残る。一定時間経過後、果たして猫は生きているか死んでいるか。 この系において、猫の生死はアルファ粒子が出たかどうかのみにより決定すると仮定する。そして、アルファ粒子は原子核のアルファ崩壊にともなって放出される。このとき、例えば箱に入れたラジウムが1時間以内にアルファ崩壊してアルファ粒子が放出される確率は50 %だとする。この箱の蓋を閉めてから1時間後に蓋を開けて観測したとき、猫が生きている確率は50 %、死んでいる確率も50 %である。したがって、この猫は、生きている状態と死んでいる状態が1:1で重なりあっていると解釈しなければならない。 我々は経験上、猫が生きている状態と猫が死んでいる状態という二つの状態を認識することができるが、このような重なりあった状態を認識することはない。これが科学的に大きな問題となるのは、たとえ実際に妥当な手法を用いて実験を行ったとしても、観測して得られた実験結果は既に出た結果であり、本当に知りたいことである観測の影響を受ける前の状態ではないため、実験結果そのものには意味がなく、検証のしようがないということである。 この思考実験は、(「波動関数の収縮」が、人間の「意識」によるものとした)「ノイマン-ウィグナー理論」に対する批判として、シュレーディンガーによって提出された〔並木美喜雄(1992)「量子力学入門」岩波新書 120頁〕。まず、量子力学の確率解釈を容易な方法で巨視的な実験系にすることができることを示し、そこから得られる結論の異常さを示して批判したのである。シュレーディンガーは、これをパラドックスと呼んだ。現在では「シュレーディンガーの猫」のような巨視的に量子力学の効果が現れる実験系が知られており、「シュレーディンガーの猫」は量子力学が引き起こす奇妙な現象を説明する際の例示に用いられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「シュレーディンガーの猫」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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