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ショットガンハウス(英語:shotgun house)は、アメリカ合衆国南部に多数建設された、狭小な長方形平面を持つ住宅形式である。 == 概要 == 通常、間口は3.5メートルを超えることはなく、正面と裏手に扉がある。南北戦争(1861年-1865年)の終戦から1920年代にかけてのアメリカ南部においては、最も一般的な形式であった。別名として、ショットガンシャック(shotgun shack)、ショットガンハット(shotgun hut)、ショットガンコテージ(shotgun cottage)、レールロード・アパートメント(railroad apartment)などがある。ルイジアナ州ニューオーリンズで発達した住宅形式ではあるが、遠くイリノイ州シカゴ、フロリダ州キー・ウェスト、カリフォルニア州でも存在が確認されており、アメリカ南部の小都市に最も多く分布している。ショットガンハウスは、もともと中流階級の需要を受けて建設されたものであったが、20世紀の中ごろには貧困層のシンボルとなった。その歴史的価値については判断の分かれるところではあるが、一部が歴史的保存や高級化(gentrification)の恩恵を受けて残される一方で、多くが再開発の波に飲まれ、取り壊されている。 ショットガンハウスは、3~5室が一列に配される平面構成となっており、廊下や玄関ホールなどを有しない。ショットガンハウスの語は1903年から存在するが、一般に広まったのは1940年頃のことで、由来は以下のようにいくつかある。 *玄関からショットガン(散弾銃)を撃つと、その弾丸(散弾)は各室の同じ側に設けられたドアを通って住宅を貫通し、裏口から外に飛び出すという意味で用いられた *使い古された木箱を建材にしたものが多く、散弾の箱もその一つだったから *ベナン南部のフォン族の言葉で「集まる場所」を意味する「トゥ・ガン」など、アフリカの言葉が転訛したものであるという説 ショットガンハウスには、上記以外の部屋や設備を持つものも見られるが、多くは後年になって居住者が必要としたために改造、増築したものである。最も古い時代のショットガンハウスは、室内に水道設備を備えていなかった(全てのショットガンハウスに室内水道設備がなかったわけではない)。中には、玄関ホールを設けるために内部を改装し、全体の間取りに手を加えているものもある。「ダブルバレル(二つの銃身)」と呼ばれるショットガンハウスは、二つの棟が戸境壁で隔てられた形状になっており、敷地内により多くの戸数が建てられる。「キャメルバック(ラクダの背中)」とよばれるショットガンハウスは、ファサードからセットバックした位置に、2階部分を持つ。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ショットガンハウス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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