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シンモラ : ウィキペディア日本語版
シンモラ
シンモラ (''Sinmore'') またはシンマラ(''Sinmara'')〔他に、''Sinmöru''、''Sinmoera''、''Sinmora''等の綴りがある。
〕 は、北欧神話に登場する、炎の巨人スルトの伴侶の女性である。
詩『フョルスヴィーズルの言葉』だけがシンモラの存在の証拠になっている。その中で彼女は3回言及され、伝説的な武器レーヴァテインの保管者として説明される。
彼女の名の語源についての学術的な仮説が提唱されている。
== 語源 ==
名前「Sinmara」の語源はよく知られていない。
後半部の要素「mara」は、「(night)mare」と同一の可能性が示唆されているが、前半部の「Sin-」の要素は不明である。一説では、''sindr''(古ノルド語で「燃え殻」の意)と関連していると考えられているが〔Simek (2007:285) Gutenbrunnerを援用 (1940).〕、 ルドルフ・ジメックは、「sin」が「sindr」に関連する可能性はないと述べる一方で、「色に関する意味深長な解釈」を挙げ、このことが炎の巨人の妻に当てはまる点に注目し「より適切な解釈は『青白い(night)mare』である」と推理している〔Simek (2007:285).〕。
ヴィクトル・リュードベリは次のような提案をしている。すなわち、「Sinmara」が、「腱」を意味する「sin」と、動詞「marja」(Vigfussonの辞書を援用〔リュードベリの著作『Teutonic Mythology』のアンダーソン(Anderson)による英訳においては語「maim」(不具にする)が与えられている。そしてGudbrand Vigfussonによる(1874年)『An Icelandic-English Dictionary Based on the MS. Collections of the Late Richard Cleasby』、この辞書は424ページの「Merja」の項目の中で「傷がつく、潰れる」と説明している。〕)に関連があることに注目し、「不具の人」を意味する「mara」とで構成されるというのである。
そしてリュードベリは、名前「Sinmara」がつまり「腱を傷つけることによって不具にする者」を意味すると結論づけた〔Rydberg (2004:518).〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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