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ジオット・キャスピタ(''JIOTTO CASPITA'' )とは、1988年に服飾メーカーのワコールの出資で設立された会社「ジオット」が企画し、レーシングコンストラクターの童夢が開発・製作を行なったスポーツカー(スーパーカー)である。 「公道を走るF1マシン (F1 ON THE ROAD) 」を謳い、斬新な空気力学と美しいデザインは当時のスーパーカーのデザインをリードしたが、1990年代初頭のバブル景気崩壊の影響を受けて量産にはいたらなかった。 == 概要 == === 開発開始 === 1986年、童夢社長の林みのる、ワコール社長の塚本能交、富士重工業(スバル)ラリーチーム監督の高岡祥郎という3人が銀座で酒を酌み交わした際、林がコースターの裏に書いたスポーツカーの絵が計画の発端となる〔『Racing On』2009年4月号、25頁。〕。林は塚本に資金提供、高岡にエンジン供給を依頼した。 ワコール創業者の塚本幸一は当時林の岳父であり〔後に林は離婚したため、現在は親族関係は切れている。〕、ワコールと童夢はレース活動におけるスポンサーとチームという形で深いつながりがあった。当時、ワコールは事業拡大計画の一環として男性用ブランドを立ち上げ、アパレル・AV機器・化粧品・カメラなど各業種へのライセンスビジネスを展開しようとしていた〔"新たな分野に挑戦(2) ". ワコール. 2014年1月9日閲覧。〕〔『ROSSO 2013年10月号』、89頁。〕。スポーツカーはそのイメージコアとして、ブランド価値を高める目的を持つことになった。 1988年1月にワコール・スポーツカー・プロジェクト (WASCAP) を発表。スバルとイタリアのモトーリ・モデルニが共同開発するF1用3.5リッター水平対向12気筒エンジンを搭載することも決定した。同年夏に製造母体のジオット社(ワコール出資)、デザイン担当のジオット・デザイン(童夢出資)が設立され、1989年春に最終デザインと「キャスピタ」の名が決定する。社名 (JIOTTO) はイタリアの画家ジョット・ディ・ボンドーネ〔ジョットの綴りはGiotto。〕にちなんだもので、車名 (CASPITA) はイタリア語で"驚き"をあらわす間投詞から命名された〔『ROSSO 2013年10月号』、90頁。〕。エンブレムは始祖鳥をインカ文明風にデザインしたもの〔『ROSSO 2013年10月号』、100頁。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ジオット・キャスピタ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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