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ジスチグミン
ジスチグミン(distigmine)とは、コリンエステラーゼ阻害薬の一つである。 ジスチグミン臭化物(Distigmine Bromide)の製剤が、ウブレチドという商品名で鳥居薬品から販売されている。ウブレチド錠として1968年3月に販売開始された。可逆的かつ持続的なコリンエステラーゼ阻害作用により、排尿筋の緊張を高め、手術後、神経因性膀胱などの低緊張性膀胱による排尿困難を改善する薬剤として用いられている〔。 重症筋無力症は、骨格筋のアセチルコリン受容体に対する自己抗体が生ずることにより、筋肉の力が弱くなる疾病である。症状としては、上眼瞼が下垂したり、嚥下しにくくなったり、手足に力が入らなることが挙げられている。ジスチグミン臭化物は、この重症筋無力症の治療にも用いられている。神経筋接合部において筋肉を収縮させる伝達物質であるアセチルコリンの濃度を高め、筋力を回復させる。ただし、ジスチグミン臭化物は対症療法薬であるので、病気の原因そのものを治すことはできない。 本剤の投与により意識障害を伴うコリン作動性クリーゼがあらわれることがあるため、特に投与開始2週間以内は、悪心・嘔吐、腹痛、下痢、唾液分泌過多、気道分泌過多、発汗、徐脈、縮瞳、呼吸困難などの初期症状に注意を要すると言われている〔http://www.torii.co.jp/iyakuDB/data/pi/ubr_t/ubr_t.pdf〕。 ==出典==
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