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『ガメラ対大魔獣ジャイガー』(ガメラたいだいまじゅうジャイガー)は、1970年(昭和45年)3月21日に公開された日本の特撮映画作品。ガメラシリーズシリーズ第6作。大映東京撮影所製作。 カラー、大映スコープ、83分。同時上映は『透明剣士』。 == ストーリー == 大阪港で「北山船舶修理工場」を営む北山良作には、弘という小学生の息子がいた。北山は、間もなく大阪千里丘で開催される「大阪万博」会場で使用される遊戯用潜水艇の製作を依頼されていた。この関係で、弘は万博の広報部員・沢田圭介に連れられて建設途中の万博会場の見学をする。万博開催のテーマは「人類の進歩と調和」であり、圭介も自らの考古学知識を存分に役立てようとしていた。 会場には近い内に、南太平洋赤道直下に位置し「ムー大陸の一部だった」と言われるウエスター島から、「悪魔の笛」と呼ばれる巨大な彫刻石像が陳列のために運ばれることになっていた。しかし万博側は、その文化使節であるギボーより「古い先祖の言い伝えがあるので発掘をやめて欲しい」として猛抗議を受ける。圭介は自らの考古学の知識と万博のテーマを交えた講演を行い、説得を図るが、ギボーは「ジャイガー」という言葉を何度も吐いて、結局は納得しなかった。 一方、ウエスター島では既に政府からの許可を得ていた発掘隊がウィリアム博士主導の下、悪魔の笛を貨物船「南海丸」へ運搬するために最後の大詰めを迎えていた。そこへ突然ガメラが飛来し、なぜか発掘・運搬を行おうとするヘリコプターを妨害し始める。ウィリアム博士は毅然と指示を出し、ガメラへの攻撃も用意しようとする。博士の息子・トミーとその妹・スーザンから反対されても断固としてガメラへの攻撃をやめようとしない。やがて悪魔の笛が完全に発掘されるとガメラは本格的に妨害を強行し、同時にウィリアム博士らも攻撃を行い、ガメラを相手に一触即発の緊張状態となる。 その時、島の火山が噴火活動を始めるとガメラは炎のエネルギーを求めて火山へと飛び去っていく。南海丸に運搬される悪魔の笛からは突如として汽笛のような謎の怪音が響き始めるも、発掘自体は成功を収め、日本への帰路につく。南海丸より先に大阪へと戻ってきたトミーとスーザンは友人である弘にウエスター島の土産話と現れたガメラの妨害について話をするが、弘は「ガメラの妨害には何か理由がある」と考えており、先日訪れたギボーの口にしていた「ジャイガー」という言葉に、言い知れぬ不安を強く感じる。 その不吉な予感は現実のものとなる。ウエスター島で、悪魔の笛が発掘された地面の下で永い眠りについていた「大魔獣ジャイガー」が目覚めたのだ。悪魔の笛を追おうとするジャイガーは火山から戻ってきたガメラと戦闘になり、互角の勝負を繰り広げるも、やがて鼻の横の角から発射する固形唾液ミサイルでガメラの四肢を釘付けにして自由を奪い、えらの水上ジェット噴射によって海面を滑走し、日本へと向かう。 大阪港では、到着した南海丸から悪魔の笛の荷揚げが行われようとするも、船員達のほとんどが悪魔の笛に触れてから謎の奇病に侵されており、作業が進まない。圭介からの依頼で訪れた港湾の労務者達の手によって何とか荷揚げは完了するものの、その1人が悪魔の笛から怪音が響きだすと共に苦しみ始めてしまう。 その少し前、八丈島南方の海域を航行中だった1隻の貨物船〔『ガメラ対バルゴン』で使われた「あわじ丸」のミニチュアを流用。〕が時速300キロという猛スピードで海面を滑走するジャイガーを目撃、回避も空しく破壊されてしまう。さらに悪魔の笛の荷揚げが終わった直後、大阪港に現れたジャイガーは南海丸までも真っ二つに破壊し、大阪への上陸を果たすと大阪市街地を次々と破壊していく。迎撃する陸空の防衛部隊も固形唾液ミサイルや角から発するマグネチューム光線によって全滅させられてしまう。 その頃、ウエスター島でひっくり返されたまま身動きができなかったガメラは、尻尾を使って四肢に射ち込まれた固形唾液ミサイルを引き抜くと飛行形態となり、ジャイガーを追って日本へと向かう。大阪の町をマグネチューム光線で次々と焼き尽くし、通天閣までも破壊してしまうジャイガーの元へと飛来し、大阪城公園で二度目の挑戦を試みるが、一瞬の隙を突かれて卵を産み付けられて大阪港で仮死状態となってしまう。 対策本部ではジャイガーに対する有効策が立てられずに頭を痛めてるが、訪れた弘とトミーの進言により「悪魔の笛」の石像にジャイガーを倒す鍵があると知る。しかし、万博会場へと迫ってきたジャイガーは運ばれていた石像を大阪湾へと投げ飛ばしてしまう。そこで最後の手段としてガメラを蘇らせる計画が練られる一方で、海洋研究所所長・松井博士の証言によりガメラの体内にジャイガーの幼虫がいると推測される。 弘とトミーは独自に持ち出したトランシーバーで連絡を行いつつ、良作が万博会場の遊戯用に試作した小型潜水艇を無断で借用し、ガメラの口から体内へと果敢に進入し、肺に巣食っていたジャイガー二世を発見。壊されたトランシーバーの雑音で撃退に成功する。この事からジャイガーが低周波の雑音に弱いということが判明し、大型スピーカーによる作戦が開始される。同時にガメラを復活させるために高圧電流が送電されるものの、あまりの出力のために回路がショートし、同時にジャイガー撃退のためのスピーカーの電力までストップしてしまう。 しかし結果的にガメラは完全に復活し、万博会場で目覚めたジャイガーの元へと飛来。万博会場を舞台に、二大怪獣による三度目の、最後の決戦が繰り広げられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ガメラ対大魔獣ジャイガー」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Gamera vs. Jiger 」があります。 スポンサード リンク
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