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ジョセフソン効果(ジョセフソンこうか、)は、弱く結合した2つの超伝導体の間に、超伝導電子対のトンネル効果によって超伝導電流が流れる現象である。1962年に、当時ケンブリッジ大学の大学院生だったブライアン・ジョセフソンによって理論的に導かれ〔ブライアン・ジョセフソン寄稿、フィジカル・レビュー・レターズ誌、第1巻、251頁(1962年)〕、ベル研究所のアンダーソンとローウェルによって実験的に検証された。1973年、ブライアン・ジョセフソンは江崎玲於奈らと共にジョゼフソン効果の研究によりノーベル物理学賞を受賞した。波動関数の位相というミクロな量をマクロに観測できるという点で、超伝導の特徴を最も端的に示す現象と言うことができる。超伝導量子干渉計()のようなジョセフソン効果による量子力学回路の重要な実用例もある。 弱結合の種類としては、トンネル接合、サブミクロンサイズのブリッジ、ポイントコンタクト等がある。また、トンネル障壁としては厚さ2 nm程度の絶縁体、厚さ10 nm程度の常伝導金属あるいは半導体等が使われる。弱結合を介して流れる超伝導電流をジョセフソン電流、ジョセフソン効果を示すトンネル接合をジョセフソン接合と呼ぶ。電子デバイスとして扱われる場合はジョセフソン素子と呼ばれる。 ==原理== 超伝導状態の物質はその内部で、すべてのクーパー対がボースアインシュタイン凝縮により全体として1つの巨大な電子対としてふるまう。つまり、このとき超伝導を示す電子の物質波の位相は巨大量子化によって物質の隅々まで全く同じ状態になる。ミクロでしか作用しなかった量子効果が、超伝導によってマクロな巨大量子状態になって現れたことになる。 仮に2つの超伝導物質を、最初は離したままで常伝導から超伝導へと変えてやると、これらの内部にも完全に位相のそろった大きな電子対をそれぞれ抱えた大きな塊が2つ出来上がる。これら2つの塊は物質波の位相が不揃いであり、近づければ位相を揃えた1つの塊になろうと位相差分の電流が片方からもう一方へと流れる。このとき電位差は存在しないのに、電流だけが流れる。これがジョセフソン電流である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ジョセフソン効果」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Josephson effect 」があります。 スポンサード リンク
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