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光学において、ジル・トルノアのエタロン (Gires–Tournois etalon) とは、透明板の両面を反射面とし、そのうち片方の反射率だけを非常に高くしたものである。ジル・トルノアのエタロンに入射した光は(ほとんど)完全反射されるが、干渉によってその位相シフトは波長に強く依存することになる。 ジル・トルノアのエタロンの複素振幅反射率は次のように与えられる。 : ここで、 は最初の反射面における複素振幅反射率、 は次に示す定数である。 : : :透明板の屈折率 : :透明板の厚さ : :透明板内へ入射する光の屈折角 : :入射光の真空中における波長 == 非線形実効位相差 == を実数とする。 すると、 にかかわらず が成り立つ。このことは全ての入射エネルギーが反射され、その強度も波長によらず一様であることを示す。しかし、多重反射により位相シフト は非線形となる。 この効果を示すため、 は実数で、最初の面における強度反射率 を用いて のように表わせるものとする。実効位相シフト を次のように定義する。 : すると、以下の式が得られる。 : のとき、最初の面では反射は起こらず位相シフトは光路長の往復分となり () 、線形な応答を示す。しかし、 を増やしていけば非線形位相シフト は に対して非線形な階段的応答を示しはじめる。ジル・トルノアのエタロンはレーザーのや非線形マイケルソン干渉計などに応用されている。 ジル・トルノアのエタロンはファブリ・ペローのエタロンに深く関連している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ジル・トルノアのエタロン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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