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ツルボ はキジカクシ科の草本。地下に球根があり、秋の初めにピンク色の花を密生した細長い穂を出す。 == 特徴 == 球根のある多年生の草本〔以下、記載は主として佐竹他(1982),p.42、及び初島(1975),p.783-784〕。球根(鱗茎)は卵球形で長さ2-3cmほど、表面に薄くて黒い外皮がある。基部には短縮したく気があって、多数の細い根が出る。葉は根出状に出て長さ10-25cm、幅は4-6mm、線形で厚く軟らかい葉質で、表面は浅くくぼむ。 花期は8-9月で、葉の間から細長い花茎を伸ばし、総状花序をその先端につける。花茎の高さは20-40cm、分枝せず、途中に葉はなく、また花序の基部に総苞はない。花序は細長い円筒形で下から開花して行き、長さ3-10cm、幅1.5-2cm。花は密集して並び、長さ3-6mmの花柄がある。花披片は6個あり、長楕円状倒披針形で長さ4mm、先端は尖り、淡紅紫色をなし、平らに開く。雄蘂は6本あり、花糸は紫で先端が細まる。子房には短い毛が3つの縦列になっている〔北村他(1964),p.116〕。 果皮は花後も残る。果実は室果で、倒卵状球形で長さ5-6mm、縦に3つに裂ける。種子は各室に1個ずつ。種子は広披針形で黒く、長さ4mm。 File:Scilla scilloides tiribo gunsei6.jpg|全草・根出葉が見える File:Scilla scilloides tiribo gunsei3.jpg|花序の一部 File:Scilla scilloides tiribo gunsei4.jpg|花 別名にスルボがあるが、ツルボ、スルボは共に意味が不明である。サンダイガサの異名もあり、これは参内傘の意味で、花穂の形状が公家が参内する時に、供人が差し掛ける長柄傘を畳んだ形に似ていることによる〔牧野(1961),p.848〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ツルボ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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