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スズキ・R型エンジン : ミニ英和和英辞書
スズキ・R型エンジン[すずきあーるかたえんじん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [かた]
 【名詞】 1. mold 2. mould 3. model 4. style 5. shape 6. data type 

スズキ・R型エンジン : ウィキペディア日本語版
スズキ・R型エンジン[すずきあーるかたえんじん]

スズキ・R型エンジンは、スズキによって製造される排気量0.66リットルのガソリンエンジン。同社のK型エンジンの後継にあたる。
== 概要 ==
16年ぶりに新規開発されたR型は、K型以上に耐久性を向上させる事と同時に、軽量化とコンパクト化を重視した設計としたため、ピストンを1個あたり96 g、コネクティングロッド(コンロッド)は336 g へと軽量化された。同時に、クランクシャフトを細軸化し、バルブシステムの構造やレイアウトの見直しなども行われた結果、乾燥重量は自然吸気で51.9 kg(K6A比で1.5 kg 減)、高効率ターボチャージャーで55.7 kg(同、4.5 kg 減)とクラストップレベルの軽さを誇る。
K型エンジンに比べてロングストロークとしたほか、流れを強める吸気ポート形状、燃料と空気の混合を促進する燃焼室形状によって、燃焼速度と燃焼タイミングを最適化。同時に、細径点火プラグ(10 φ)の採用でシリンダーヘッドに最適な冷却(潤滑油・冷却水)経路を確保したことなどで、圧縮比を自然吸気で10.5から11.0(後に11.2 → 11.5へ向上)、ターボ付きで8.9から9.1へと高め(いずれもK6A比)、燃焼効率を改善した。

シリンダーブロック周辺の剛性を高めるとともに、CVTや補器類との取り付け剛性を上げたことで、取り付け部のねじれから発生する騒音を大幅に低減したほか、全回転域でエンジン音を2 - 4 dB 低減。クランクシャフトのベアリングキャップは一般的な個別タイプで、K型で見られた、すべて一体のラダービームタイプでは無い。
バルブ駆動方式はDOHCを採用し、バルブ数は吸気2、排気2の気筒当たり4バルブを採用する。
カム駆動は直打式とK6Aと変わらないがバルブスプリング形状を上端の径が下端よりも小さいビーハイブ型としてバルブスプリングリテーナーを小型化、さらにバルブステムの細軸化、シムレス(K型はアウターシム)とすることで慣性質量を約30 % 削減、これによりスプリングレートも約24 % 低減することができ、動弁系のフリクションを約20 % 低減させている。
自然吸気仕様は軽自動車初の吸・排気VVT、高効率ターボエンジンには吸気にのみVVTが付き、低燃費・低回転域のトルク向上・静粛性・軽量化に貢献。アイドリングストップシステムとのマッチングも想定したものとしている。
R型はK型同様、全てアルミニウム合金ダイカストを採用した設計となっており、カムシャフト駆動用としてタイミングチェーンが用いられる点も同様であるがチェーンはローラーチェーンからサイレントチェーンに変更されている。
2011年平成23年)1月登場の3代目MRワゴンに初搭載され、以降、他車種(OEM車種を含む)にも順次搭載されている。軽乗用車でR型エンジンを搭載した車種は、車両型式のアルファベット2文字に続く2桁の数字の十の位が「3」となる(例:7代目アルトがHA25Sに対し、派生モデルのアルト エコはHA35Sとなる)。
初搭載後も改良が加えられており、2012年9月にフルモデルチェンジしたワゴンR(派生モデルのスティングレー及び、翌月に発売されたOEM車種のマツダ・フレアを含む)からは、更なるフリクション低減の為の改良が加えられ燃費性能を向上させている。主な変更点としてはクランクジャーナル幅を10%縮小、ピストンスカートのコーティングのパターン変更、ピストンリングの表面処理の変更(トップリングとオイルリングを窒化クロムからDLCに)などがある。また最高回転数を下げたことでバルブスプリングレートを約25%下げられ、スプリング荷重が減ったことからタイミングチェーンのアジャスター荷重も約30%低減させるなど駆動トルクの低減なども行われている。
2013年(平成25年)8月には12代目キャリイに搭載されたことで軽商用車にも採用されるようになった。軽商用車用のR06Aは、軽乗用車用と異なり縦置き型で、VVTは吸気側のみとなっており、当初はNAエンジン仕様のみであった。シリンダーヘッドカバーも乗用車用の合成樹脂製とは異なり、従来のアルミ製となっており、そのため外見だけでは縦置き用K6Aと酷似している。
2013年11月にはアルト エコ用のR06Aで改良が施され、ピストン丁面を滑らかにしつつ、なだらかな凹面の形状とすることで燃焼効率を改善するとともに、圧縮比向上(11.0 → 11.2)に伴うノッキングを抑制。同時に内部部品の変更により油圧特性が見直され、VVTの作動領域を拡大したことで燃費を向上した。
2014年(平成26年)8月にはワゴンR及びマツダ・フレアに新たに採用された「S-エネチャージ」用にR06Aを改良し、圧縮比の向上(11.0 → 11.2)や燃焼改善、摩擦低減、パワートレインの制御最適化が行われたほか、ISG(Integrated Starter Generator、モーター機能付発電機)の搭載に合わせて補機ベルトシステムなどの変更も行った。なお、軽乗用車において、R型エンジンと「S-エネチャージ」を搭載した車種は、車両型式のアルファベット2文字に続く2桁の数字の十の位が「4」となる(例:5代目ワゴンRはMH34Sだが、「S-エネチャージ」搭載車ではMH44Sとなる)。
同年12月には8代目アルト(HA36S/36V)用に大幅な改良を施し、圧縮比の向上(11.2 → 11.5)や吸気ポート・ピストントップ形状の変更が行われたほか、シリンダーヘッドエキゾーストマニホールドとの一体型に変更し、触媒ケースの簡素化などで軽量・コンパクト化を実現した。なお、5MT車及びバンに搭載されるR06Aは仕様が異なり、吸気と排気の両方がVVTレス仕様となっており、そのため最高出力・最大トルクともに低い。
2015年(平成27年)2月に6代目エブリイ/3代目エブリイワゴンにも搭載された際、縦置きR06Aでは初となるターボ仕様が新たに設定された。同年3月にはアルト「ターボRS」用にターボ仕様のR06Aでは初の改良型を採用。最高出力は同じだが、高タンブル(縦渦)吸気ポートを採用し、ターボチャージャーの高効率化により最大トルクが向上されたほか、ターボラグを約20%抑えたことでターボ過給レスポンスも向上した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「スズキ・R型エンジン」の詳細全文を読む




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