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スタンホペア属 ''Stanhopea'' は、ラン科植物の1属。樹上に着生し複雑で奇妙な形の大輪花を少数、ぶら下がるように咲かせる。 == 特徴 == 常緑性の多年生草本で着生植物。偽球茎は卵形で硬く、稜がある。先端に革質の葉を1枚だけ付ける。葉は楕円形で皺がある。花茎は下向きの伸び、先端に数輪の花を付ける。花には異臭がある〔唐沢監修(1996),p.603〕。花は偽鱗茎の基部から出る〔斎藤・唐沢(1997),p.165〕。花茎は真っ直ぐに下へ伸びるため、栽培下では往々にして鉢底の穴から抜け出る〔塚本他(1956),p.124〕。花は蝋質で肉厚、香りが強く、花色は黒紫色、淡黄色、白、褐色など多様〔ガーデンライフ編(1969),p.230〕。 花の構造は複雑である。花は真下に向かって開き、ずい柱と唇弁が向かい合っている。唇弁は大きく三つの部分に分かれ、基部側のヒポキルは袋状となり、次のメソキルには大きな角状突起があり、先端はエピキルと呼ばれる〔斎藤・唐沢(1997),p.165〕。花は概して大きく、''S. tigrina'' では径が20cm近くにもなる。 File:Dick Hartley DSCN 1979 Stanhopea nicaraguensis.JPG|''S. nicaraguensis'' File:Dick Hartley DSCN 1981 Stanhopea nicaraguensis.JPG|花・背面 File:Dick Hartley DSCN 1984 Stanhopea nicaraguensis.JPG|花・側面 他方で小さな花を付ける種もあり、大きな花を付ける種に比して花の構造が単純で、特に唇弁に角状突起がない。この型の花を付ける種は大抵花を2個付け、このタイプが属の中で祖先的な型であると考えられる〔Dressler(1989)〕。 File:Stanhopea avicula Orchi 02.jpg|''S. avicula'' 小柄で単純な花をつける種の例 File:Stanhopea avicula Orchi 18.jpg|同・花の側面 学名はイギリス王立園芸協会の会員でロンドン薬用植物協会の会長であったCharles Stanhope伯(1781-1855)〔土橋(1993)p.247〕に献名されたものである〔唐沢監修(1996),p.603〕〔塚本他(1956),p.124〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スタンホペア属」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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