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スティギモロク
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スティギモロク
スティギモロク(''Stygimoloch'' 「ステュクスから来た悪魔」の意味)は白亜紀末期、約6600万年前に生息していた堅頭竜類の恐竜の属である。現在のところ化石はアメリカ内西部の、、から発見されており、これらの場所にはティラノサウルスやトリケラトプスも生息していた。タイプ種 ''Stygimoloch spinifer''は1983年にイギリスの者と国立自然史博物館のドイツ人古生物学者によって記載された〔Galton, P. M. and H. D. Sues (1983). "New data on pachycephalosaurid dinosaurs (Reptilia: Ornithischia) from North America." Canadian Journal of Earth Sciences 20: 462-472.〕。 属名は「「ステュクス(死の川)から来たモロク(悪魔の1柱)」を意味し、種小名は「トゲのある」の意味であるが、Thorny devil(トゲのある悪魔)にモロクトカゲの意味があり、全体で死の川から来た「モロクトカゲ」の意味でもある。死の川とはタイプ標本の発見地であるヘルクリーク(地獄の川)層にちなんだものである。後頭部のトゲの塊と頭頂部の高く幅の狭いドームで特徴付けられる。このトゲの塊は中央に長い角があり、周りを2-3本の短いホーンレットが囲んでいる〔Goodwin, M. B., E. A. Buchholtz, et al. (1998). "Cranial anatomy and diagnosis of Stygimoloch spinifer." Journal of Vertebrate Paleontology 18(2): 363-375.〕。同じ層から発見されたドラコレックスはスティギモロクに似ているもののホーンレットが短く、ドームが無い。この特徴はドラコレックス独特の特徴とも、ドラコレックスがパキケファロサウルスあるいはスティギモロクの幼体もしくは雌であるための特徴とも解釈される。そのためスティギモロクがパキケファロサウルスの成長中の個体であるとする説もある。 ==特徴== スティギモロクは比較的大型の堅頭竜類であり、頭骨長は約46 cmである。北アメリカの堅頭竜類でこれより大きいのはパキケファロサウルスのみである。他の堅頭竜類と異なり、頭部のドームが比較的小さく、側面にかけてやや平らで、梨型をしている。ドームの化石だけが孤立して見つかっても、広くて、大きなパキケファロサウルスのドームと識別が可能なほど異なっている。ドームの大きさが体に比較して小さい一方で、頭部の装飾は他の堅頭竜類よりも精巧である。短く、円錐状のホーンレットが鼻を覆い、頭骨の後縁には直径5 cm、長さ15 cmに達する、一対の巨大で、後方が尖ったトゲがある。これらの大きなトゲの周りには2、3個の小さなトゲがある。これらのスティギモロク独特の装飾の機能については不明である。もし他の堅頭竜類が頭をぶつけあっていたのだとしても(これについては議論が続いているが)、ドームの小さなスティギモロクではこういった行動はあまり重要ではなかったようだ。そのかわり、頭部の装飾はディスプレイのために機能したり、自己防衛に使用したり、シカの角のように互いに組み合って押し合いに使用したりした可能性もある。別の可能性としては鱗状骨の角はわき腹への頭付きの際に痛みを増すために使用したことが考えられえる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スティギモロク」の詳細全文を読む
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