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ステウンス・クリント
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ステウンス・クリント
ステウンス・クリント (Stevns Klint) はデンマーク、シェラン島にある白亜質の断崖である。地質時代区分のダニアン期の模式地の一つとなっている〔「地質図―地質用語(TS素案:2008) 」(『地質調査総合センター研究資料集』no. 486)p.11〕。海岸沿いの 14.5 kmないし15 kmにわたる断崖であり、度重なる浸食によって40 m 以上の高さになった。デンマークの首都コペンハーゲンの南方45 km に位置するこの断崖は〔、スカンジナビア半島、南ヨーロッパ、アフリカを行き来する渡り鳥の通り道としての重要性、希少生物の生息地としての重要性、さらには軍事史上の文化的価値を有する場所であるとともに、世界でもK-T境界が特によく露出した場所の一つという地質学的重要性を持つ。その地質学的価値が認められ、2014年にUNESCOの世界遺産リストに登録された。 スティーブンス・クリント等と表記されることもある。 ==地質学== ステウンス・クリントは、マーストリヒチアン期(7200万年前 - 6600万年前)の最上層からダニアン期(6600万年前 - 6200万年前)の最下層が露出している。イリジウムを含む数センチメートルの黒色粘土岩層が、K-T境界を明瞭に示している〔。K-T境界は恐竜絶滅の原因ともいわれるチクシュルーブ・クレーターを形成した隕石衝突の痕跡と考えられており、同クレーターが海中にあるのに対し、ステウンス・クリントはその観察が容易であるため、地球史の解明への貢献も大きかった〔。その時期の化石も多く出土しており、K-T境界における大量絶滅前後の生態系の研究にも貢献している。ステウンスの地層群は1953年に建てられた冷戦期の要塞のトンネル(後述)の中でも見ることができる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ステウンス・クリント」の詳細全文を読む
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