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ストレーザ-モッタローネ鉄道1形電車 : ミニ英和和英辞書
ストレーザ-モッタローネ鉄道1形電車[すとれーざ-もったろーねてつどう1がたでんしゃ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [てつ]
 【名詞】 1. iron 
鉄道 : [てつどう]
 【名詞】 1. railroad 
: [けい, かたち, ぎょう]
  1. (suf) shape 2. form 3. type
電車 : [でんしゃ]
 【名詞】 1. electric train 
: [くるま]
 【名詞】 1. car 2. vehicle 3. wheel 

ストレーザ-モッタローネ鉄道1形電車 : ウィキペディア日本語版
ストレーザ-モッタローネ鉄道1形電車[すとれーざ-もったろーねてつどう1がたでんしゃ]
ストレーザ-モッタローネ鉄道1形電車(ストレーザ-モッタローネてつどう1がたでんしゃ)は、イタリア北部の私鉄であったストレーザ-モッタローネ鉄道Ferrovia Stresa-Mottarone (FSM))で使用されていた山岳鉄道ラック式電車である。
== 概要 ==
1860-80年代頃よりスイスを始めとする欧州各国で運行が開始されたラック式の登山鉄道・山岳鉄道は、イタリアにおいても1886年ナポリ市内線〔Socièté Anonimes des Tramways Neapolitains〕のミュージアム-トッレッタ線〔Tranvia Napoli Museo-Torretta、ラック式のスチームトラムによる運行〕や1892年のサンテッレロ-サルティーノ鉄道〔Ferrovia Sant'Ellero-Saltino〕以降、1935年のサッシ・スペルガ登山鉄道〔Tranvia Sassi-Superga、1935年にケーブルカーからラック式鉄道へ転換〕までの間に15の路線〔このほか、ラック式の産業用鉄道が1路線存在していた〕が開業しており、いずれも主にスイス製の機材によって運行されていた。なかでも1890-1900年代以降には電化されての開業が多くなり、スイスで1898年に開業したユングフラウ鉄道〔Jungfraubahn(JB)〕、ゴルナーグラート鉄道〔Gornergrat-Bahn(GGB)〕、シュタンスシュタート-エンゲルベルク鉄道〔Stansstad-Engelberg-Bahn(StEB)、1964年にルツェルン-シュタンス-エンゲルベルク鉄道(Luzern-Stans-Engelberg-Bahn(LSE))となり、2005年にはスイス国鉄ブリューニック線を統合してツェントラル鉄道(Zentralbahn(ZB))となる〕以降、多くの鉄道で採用されていた2軸式のラック式専用もしくはラック式/粘着式併用の小型電気機関車が客車〔シュタンスシュタート-エンゲルベルク鉄道では粘着区間用電車および客車〕を押し上げる形態の列車での運行がイタリアにおいても主力となっていた。その後、1900年代になって電機品やラック式駆動装置の小型化が進んだ結果、ラック式の電車が製造されるようになっており、イタリアでもジェノバのプリンチペ・グラナロロ鉄道〔Ferrovia Principe-Granarolo〕で1901年に2軸のラック式専用電車である1形が導入されている。このような状況の中、1911年にイタリア/スイス国境にまたがるマッジョーレ湖畔のピエモンテ州ストレーザから標高1492mのモッタローネ山頂近くまでの間に開業したストレーザ-モッタローネ鉄道でも、開業に際して他の鉄道と同様にスイス製の機材を導入することとなり、その3年前の1908-09年に開業した、最急勾配135パーミルの山岳鉄道のモンテイ-シャンペリ-モルジャン鉄道〔Chemin de fer Monthey-Champéry-Morgins(MCM)、1946年にエーグル-オロン-モンテイ-シャンペリ鉄道(Chemin de fer Aigle-Ollon-Monthey-Champéry(AOMC)となり、現在ではシャブレ公共交通(Transports Publics du Chablais(TPC))となっている〕が導入したBCFeh4/4 1...6形電車と同形の機体を1911年に導入しており、これが本項で述べるラック式電車1形の1-5号機となっている。
この機体は2軸ボギー台車を使用したラック式電車一部の路面電車などでは2軸もしくは3軸単車のラック式電車が導入されていたとしては欧州最初期〔1900年代における2軸ボギーのラック式電車の導入例はこのほか、フランスのミュンステール・ラ・シュルシュト軌道のBP1形(1907年製、モンテイ-シャンペリ-モルジャン鉄道BCFeh4/4 1...6形と同様の台車でサイドロッドを省略して1台車当たり粘着動輪、ピニオン各1軸駆動としたもの)、アルト・リギ鉄道のBhe2/4 3-5形(1907年製、 ラックレールと粘着レール面の高さが同一であり、粘着動輪とピニオンが同一車軸上に設置されている)であり、いずれも駆動装置はSLM製であった〕の機体の一つで、イタリアでは最初のものであり、2軸ボギー台車の片側の車軸にラック式の駆動装置を、もう片側の車軸に粘着式の駆動装置を装荷しつつ、その駆動力をサイドロッドを通じて反対側の車軸へ伝達して1台車当たり粘着式の動軸2軸とラック式のピニオン1軸を駆動する比較的単純な構造の方式〔当時は粘着区間専用電車の2軸ボギー式台車にもサイドロッド駆動方式のものが採用される例があった〕を採用していたことが特徴であった。なお、この方式は同時期の1905年にマルティニ・シャトラール鉄道〔Chemin de fer Martigny–Châtelard(MC)、現在ではマルティニ地域交通(Transports de Martigny et Régions(TMR))となっている〕のBCFeh4/4 1…15形で初めて実用化され、その後2000年代までの主力方式となった、1つの車軸にラック式と粘着式の駆動装置を両方組み込んで1基の電動機で駆動する、より近代的で複雑な方式の2軸ボギー台車が普及するまでの間にスイスのアルトシュテッテン-ガイス鉄道〔Altstätten–Gais-Bahn(AG)、現在のアッペンツェル鉄道(Appenzeller Bahnen(AB))〕のCFeh3/3 1-3形(1911年製、片ボギー式)およびCeh4/4 4形(1914年製)でも採用されている。
本形式は1911年の開業に際して1-5号機の5機が揃えられており、ベースとなったモンテイ-シャンペリ-モルジャン鉄道BCFeh4/4 1...6形と同じく機械部分、台車をSLM〔Schweizerische Lokomotiv-undMaschinenfablik, Winterthur〕、車体をSIG〔Schweizerische Industrie-Gesellschaft, Neuhausen〕、電機部分、主電動機はAlioth〔Elektrizitätsgesellschaft Alioth Münchenstein、後にBBC(Brown Boveri & Cie, Baden)に吸収される〕が担当して製造され、ラック区間では1時間定格出力250kW、粘着区間では同174kWを発揮し、最急勾配200パーミルの同鉄道において客車1両もしくは貨車を牽引可能なものであった。各機体の機番と製造年月日、製造所、機体名は下記のとおり。
*1 - 1911年 - SLM/SIG/Alioth
*2 - 1911年 - SLM/SIG/Alioth
*3 - 1911年 - SLM/SIG/Alioth
*4 - 1911年 - SLM/SIG/Alioth
*5 - 1911年 - SLM/SIG/Alioth

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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