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スナガニ属 : ウィキペディア日本語版
スナガニ属[すながにぞく]

スナガニ属(砂蟹属、学名 ''Ocypode'')は、十脚目(エビ目)スナガニ科のカニ。世界中の熱帯温帯域に分布し、多くの種類がある。日本には3種類が分布する。
鋏脚は左右どちらかが大きいが、シオマネキほどの差異はない。眼が大きいため視力がよく、全方向を見渡すことができる。砂浜に45°の角度で深さ1メートル以上の巣穴を掘る。時速16kmほどで走ることができ、急な方向転換も得意である。夕方に波打ち際まで走って鰓に海水を受け、酸素を補給する。雌は初夏に放卵する。
スナガニ属の英語での総称は"Ghost crab"(幽霊ガニ)である。この名の由来は文献によって差異がある。
*足が速いため「を残して走り去る」という例えから
*素早く巣穴に隠れるため「さっきまで居たはずなのにもう居ない」ことから
*保護色で砂の色に紛れこむため、夜の砂浜に照明を当てると「影だけが動いている」ように見えることから
==主な種==
;スナガニ ''O. stimpsoni''、Stimpson's ghost crabOrtmann, 1897
:甲幅は3cmほどで、甲は背中側にやや膨らんだ長方形をしている。大鋏の内側に顆粒列が並ぶ。
;ミナミスナガニ ''O. cordimana''、 Smooth-handed ghost crab Latreille, 1818
:甲幅3cmほどで、西日本から西太平洋インド洋の砂浜海岸に広く分布する。スナガニに似ているが甲羅がやや丸くて白っぽいこと、大鋏に顆粒列がないことなどで区別する。
;ツノメガニ ''O. ceratophthalmus''、 Horned ghost crabHorn-eyed ghost crab (Pallas, 1772)
:甲幅4cmほどで、スナガニやミナミスナガニより大きい。沖縄諸島から西太平洋、インド洋の砂浜海岸に分布する。和名通り複眼の上に1本の突起があり、長いまつ毛が生えたように見える。また大鋏の顆粒列は下半分だけにある。

File:BBayCrab.jpg|ミナミスナガ二 (''Ocypode cordimana'')
File:Ocypodeceratophthalmus.JPG|ムラサキのツノメガニ (''Ocypode ceratophthalmus'')
File:Ocypoda ceratophthalma 3.jpg|ミドリのツノメガニ (''Ocypode ceratophthalmus'')
画像:BBayCrab2.jpg|ミナミスナガニ
File:Ocypode quadrata (Martinique).jpg|Atlantic ghost crab (''O. quadrata'')
File:Ocypode gaudichaudii.jpg|Painted ghost crabCart driver crab (''O. gaudichaudii'')


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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