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スバック
スバック(バリ語:subak)とは、バリ島に見られる伝統的な水利組合である。現在のバリ島でも至るところで形成されており、その数は約1,200にも及ぶ。 == スバックとバリ・ヒンドゥー == スバックは、「流水の分配」を意味するseuwakを語源としており、8~9世紀頃に高僧ルシ・マルカンディアによって初めて形成されたと言われている〔史資料的に見ると、スバックの名が記されている最古の碑文は1022年のものであるが、896年には暗渠を建設する人びとについての記述が見られる(Goris 1954: 23; Swellengrebel 1960: 10-1)。〕。水資源の不安定なインドで生まれたヒンドゥー教では水を万物の始原とする地母神信仰が盛んであり、これがバリ島土着のアニミズム的汎神論と結びつき、バリ・ヒンドゥーの体系において水が神格化されたことで、スバックの行事や運営は、水を中心とする神事と密接なつながりを有している。 各スバックはそれぞれに自らの寺院を保有しているほか、取水堰や主な分水堰(トムク)にも堰堤寺院や石製の祭壇が設えられており、スバックの構成員は農作業はもとより、水に関わる各種の宗教行事に対して共同で参加し、その費用を負担している。スバックの寺院(プラ・スバック)では、稲の女神デウィ・スリや水の神とされるブタラ・ウィスヌに対して豊饒を祈る儀礼が行なわれる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スバック」の詳細全文を読む
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