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スポッティングライフル(Spotting rifle)、またはスポットライフルは、火砲の照準器として用いられる小口径銃である。これを用い対象の火砲と類似した弾道の曳光弾を射撃する事により〔、対象の火砲の弾道を予測して照準を行う。 == 対戦車無反動砲 == スポッティングライフルは、1950年代から1970年代にかけて設計された対戦車無反動砲で広く用いられた。こうした火砲は目視による直接照準射撃に用いられるが、構造上の都合から発砲時の初速が低く、また、発射された砲弾は曲射弾道を取るため、有効な射撃を行うには精密な照準が必要である〔Wombat, User Handbook, p. 2〕。また無反動砲を発砲すると、後方噴煙や巻き上げられた砂塵等によって敵から容易に発見されてしまうため、極力初弾を命中させる必要がある。しかし、当時の火砲用光学視差式距離計は小型軽量の無反動砲に搭載するには大きくかさばるという欠点があった事から、より軽量かつ単純で直感的に照準を行えるスポッティングライフルが広く使われるようになった。後に小型のレーザー式距離計が開発されると、スポッティングライフルはこれに置換されていった。 イギリス製の120mm対戦車無反動砲BAT シリーズでは様々な種類の照準器が用いられた。オリジナルのBATは光学照準器のみ搭載されていたが、携行性を高めた軽量改良型のMoBATではブレン軽機関銃の7.62x51mm NATO弾型であるL4軽機関銃をスポッティングライフルとして搭載していた〔Jane's Weapon Systems, 1977, MoBAT, p. 391〕。BAT シリーズの最終モデルとなるWOMBATでは、M40無反動砲などと同様のレミントン製50口径スポッティングライフルM8C(M8C .50)を搭載していた〔Wombat, User Handbook, Section 5. Spotting Rifle 0.5in M8C pp. 25—33〕〔Jane's Weapon Systems, 1977, L6 Wombat, p. 391〕。これらはいずれもガス圧動作式の半自動銃として使用された。なお、M8Cが使用する50口径弾は12.7x76mm弾であり、ブローニングM2重機関銃などが使用する12.7x99mm弾とは異なる。 複数本の無反動砲を搭載する車両は、通常はそれぞれの砲ごとにスポッティングライフルを搭載した。ただし、M50オントス自走無反動砲の場合は、6基の無反動砲のうち上部の4本にのみスポッティングライフルが取り付けられていた。ベトナム戦争に投入されたオントスの写真には、さらに2基減らして左右1基ずつのスポッティングライフルのみ搭載しているものも見られる。 File:Marines firing a 106mm recoilless rifle from classroom in Hue University.jpg|の最中、M40無反動砲を使用する米海兵隊の隊員。 File:M50 Ontos Tank and 2 Marines (5877350309).jpg|M50オントス自走無反動砲。上部の4本にのみスポッティングライフルが取り付けられている。 File:Marine Ontos Crew Member Takes a Break, 23 February 1968 (16427232782).jpg|M50オントス自走無反動砲。上部の砲が減らされている。 File:JGSDF Type60 RR(SP).jpg|60式自走無反動砲。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スポッティングライフル」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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