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スミロドン : ミニ英和和英辞書
スミロドン
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


スミロドン : ウィキペディア日本語版
スミロドン

スミロドン(''Smilodon'') は、新生代新第三紀鮮新世後期から第四紀更新世末期〔『絶滅哺乳類図鑑』 94頁〕の約300万 - 10万年前の南北アメリカ大陸に生息していたサーベルタイガーの一種〔『恐竜博物図鑑』 192頁〕。サーベルタイガーの中でも最後期に現れたである。アメリカ大陸間大交差によって北アメリカから南アメリカに渡った一種。
==形態・生態==


体長1.9 - 2.1メートル、体高1 - 1.2メートル〔『絶滅巨大獣の百科』 129頁〕。南アメリカに進出したグループの方がより大型であった〔。「サーベルタイガー」の名の元となる、24センチメートルに及ぶ状の長大な上顎犬歯を持つ〔。この犬歯の断面形状は楕円であり、後縁は薄く鋸歯状になっていた〔。これは強度と鋭利さを兼ね備えた構造であり、獲物にこれを食い込ませる際の抵抗は小さくなっている。また下顎は120度まで開き、犬歯を効率よく獲物に打ち込むことができた〔。しかし、この犬歯は現生のネコ科の様に骨を噛み砕ける強度は持っておらず、硬い骨にぶつかるなどして折損する危険を回避するため、喉元の気管など柔らかい部位を狙ったと推定される〔『よみがえる恐竜・古生物』 188頁〕。前肢と肩は非常に発達しており、獲物を押さえ込んだ上で牙を打ち込むのに適した形態であった。また発達した肩は、牙を打ち込む際の下向きの強い力を生み出す事が出来たとされる〔。
しかし一方、発達した前肢に比べて後肢が短く、ヒョウ属の様な現代のネコ科の大型捕食者ほど素早く走ることは出来なかったとされる。そのためマンモスのような動きの遅い大型動物やマクラウケニアなどの弱った個体や幼体を群れで襲い、捕食していたと考えられている。群れを形成していた事の傍証としては、怪我をして動けない個体が暫く生きながらえていたという例が挙げられる。これは、他の個体から餌を分け与えられていたものと推測されている〔。

ファイル:Smilodon_skeleton.jpg|スミロドン骨格側面。
ファイル:Smilodon_fatalis,_Pengo.jpg|''S. fatalis'' 頭骨。顎を大きく開くことが出来た。
ファイル:Smilodon fatalis Sergiodlarosa.jpg|''S. fatalis'' の想像図。
ファイル:Smilodon_populator_rec.jpg|''S. populator'' 想像図。

スミロドンの食性については、大きく発達した犬歯をもつため、柔らかい肉や内臓のみを食べたとする説のほか、上下の顎を噛み合わせる事が困難であるから獲物の血を啜ったとする説〔SF作家H.G.ウェルズによるもの〕、スカベンジャー(腐肉食者)とする説もある〔『サーベルタイガーとマンモスはどちらが強かったか』109頁。〕。しかし、スミロドンの骨格には獲物と戦った際についたとおぼしき損傷の跡が見られるものも多いことから、プレデター(捕食者)であったとする説が主流である〔〔現生のライオンなどは獲物の頸椎脊椎の破壊、喉や鼻先を咬んでの窒息死、あるいは発達した顎での噛み砕きなどの手段で獲物を仕留めるのに対し、剣歯虎は喉元の気管や動脈を切り裂いて致命傷を与えたとされる。ゾウなどの大型の獲物は失血死を狙ったと推定されている。また犬歯に比べれば小さいとはいえ切歯裂肉歯も健在であり、獲物の肉や骨を十分に咬みちぎり、砕いて飲み込む事は可能であった『サーベルタイガーとマンモスはどちらが強かったか』 109 - 110頁〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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