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スリュムヘイム : ウィキペディア日本語版
スリュムヘイム
スリュムヘイムトリルハイム〔『北欧の神話伝説(II)』にみられる表記。〕とも。)とは、北欧神話に登場する巨人スィアチの館である。その名前は「轟く家」("crash-home")〔Orchard (1997:165).〕、「雷の鳴る家」("Thunder Home")〔Byock (2006:34).〕、「騒がしい家」("noisy-home")〔Simek (2007:330).〕を意味する。
スリュムヘイムはヨトゥンヘイムの山合いにあった〔『エッダ 古代北欧歌謡集』244頁。〕。スィアチが雷神トールに倒された後は、娘のスカジが一人で暮らしていたようである。『古エッダ』の『グリームニルの言葉』において神々の住居が列挙されるが、このスリュムヘイムは6番目に挙げられ、そこでスカジは「神々の麗しい花嫁」と呼ばれる〔『エッダ 古代北欧歌謡集』53頁。〕。
スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第23章によれば、スカジは海神ニョルズと結婚したが、彼女はスリュムヘイムに住みたいと言った。しかしニョルズは自分の館ノーアトゥーンで暮らしたいと言った。そこで2人は7日ずつ交互に互いの館で暮らすことにした。しかしノーアトゥーンは港にあったため、スカジは海鳥の声がうるさくて眠れなかった。ニョルズはスリュムヘイムで暮らす間、狼の遠吠えが我慢ならなかった。2人は離婚し、スカジはスリュムヘイムでまた暮らすようになった〔『エッダ 古代北欧歌謡集』244-245頁。〕。
一説には、弓の神ウルとスカジが出会って意気投合し、スリュムヘイムで同居するようになったとも言われている〔『北欧の神話伝説(II)』8-12頁。ただし原典の説明はなし。〕。
== 脚注 ==



抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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