|
セイヨウトネリコ(学名:''Fraxinus excelsior'' L.)は、トネリコ属の被子植物の1種である。スカンジナビア半島の北部、イベリア半島の南部を除く、スペインからロシアにかけてのヨーロッパ全般に自生する。またトルコ北部からコーカサス地方あるいはアルボルズ山脈にかけての西アジア北部にも自生している。ノルウェイのトロンヘイム湾地域がこの種の最北の自生地である〔Rushforth, K. (1999). ''Trees of Britain and Europe''. Collins ISBN 0-00-220013-9.〕〔Den virtuella floran: ''Fraxinus excelsior'' distribution 〕 。本種は広範囲に栽培されており、ニュージーランドやアメリカおよびカナダの入植地(ノバスコシア州、ニューブランズウィック州、ケベック州、マサチューセッツ州、コネチカット州、ニューヨーク州、ニュージャージー州、メリーランド州、オンタリオ州、オハイオ州、ケンタッキー州、ブリティッシュコロンビア州)では帰化種となっている〔Kew World Checklist of Selected Plant Families, ''Fraxinus excelsior'' 〕〔Biota of North America Program, ''Fraxinus excelsior'' 〕〔Altervista Flora of the United States and Canada, ''Fraxinus excelsior'' 〕。 ==形態== セイヨウトネリコは、落葉樹であり、ドーム状の樹冠を生成する。樹高20-35m、直径2mにも達する。樹皮は、若木のうちは滑らかで青灰色であるが、年を経るにつれて厚くなり、縦方向にひびが入る。新梢は丈夫であり、漆黒の緑色を伴った灰色である。母長さ20-35cmであり、羽上複葉である。小葉は、7-13葉、小葉は3-12cmである。幅長さ0.8-3cmである。 葉はしばしば春の終わりごろに展葉し、秋の初めごろに落葉する。紅葉はせず、暗い緑色で落葉する。花は展葉前に咲き、雌花は雄花より長く咲く。両花は、淡い紫色であり、花弁はなく、風媒花である。両花は、同じ樹に就くことがあるが、一般に雌雄異株にように雄花のみあるいは雌花のみ咲かせる樹木に分かれる。ある都市、雄木だったものが、その翌年には雌木になる。果実は、翼がついた形状(翼果)であり、長さ2.5-4.5cm、幅5-8mmである。それは、冬の間枝にぶら下がっているが、その状態をash key(トネリコの鍵)と呼ばれている〔〔Mitchell, A. F. (1974). ''A Field Guide to the Trees of Britain and Northern Europe''. Collins ISBN 0-00-212035-6〕〔Mitchell, A. F. (1982). ''The Trees of Britain and Northern Europe''. Collins ISBN 0-00-219037-0〕。果実が未成熟でまだ緑色の残るうちに採取され種植えされたら、すぐに発芽するが、茶色に成熟してから種植えされたなら18か月は休眠状態で発芽しない〔Forestry Commission/ Edlin, H. L. ''Broadleaves'', HMSO, 1985, p36〕。 File:Ash flower.JPG|雄花 File:Fraxinus excelsior 4560.jpg|果実 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「セイヨウトネリコ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|