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セコ : よみがなを同じくする語

世故
勢子
セコ : ウィキペディア日本語版
セコ

セコとは、2,3歳ぐらいの子供の妖怪で、河童が山に登ったものとされる。鹿児島県以外の九州地方島根県隠岐郡に伝わっている。
== 概要 ==
外観は一般には、頭を芥子坊主にした子供のようだとも、猫のような動物とも、姿が見えないともいう。島根の隠岐諸島では1歳ほどの赤ん坊のような姿で、一本足ともいう。古書『観恵交話』では、一つ目で体毛がないが、それ以外は人間そっくりとされる。但し民間伝承上においては、セコが一つ目という伝承は見受けられない〔。
妖怪漫画家・水木しげるによる妖怪画では、一つ目と二つ目のものが存在する。夜中に、山を歩いていると、楽しそうな声や音が聞こえるのは、このセコによるものとされる。夜は木の周りで踊っているという。
人に対して様々な悪戯を働くともいう。島根県では石を割る音や岩を転がす音をたてるという。宮崎県では山中で山鳴りや木の倒れる音をさせたり、山小屋を揺すったりするという。大分県では山道を歩く人の手や足をつかんでからかう、牛馬に憑く、人をだまして道に迷わせる、怪我を負わせる、人が山に入るときに懐に焼き餅を入れていると、それを欲しがるなどといわれる。前述の『観恵交話』では20~30人ほどで連れ立ち、大工の墨壺を欲しがるという〔。基本的にこちらから手を出さない限り直接的な害はないが、悪戯を受けた際は鉄砲を鳴らす、経を読む、「今夜は俺が悪かった」などと言い訳をするなどの方法が良いという。セコはイワシが嫌いなため「イワシをやるぞ」と言うのも効果があるという〔。
山と川を移動するとき「ヒョウヒョウ」「キチキチ」「ホイホイ」などと鳴くという。この「ホイホイ」は、狩猟で獲物を刈り出す勢子(せこ)の掛け声「ほーい ほーい」を真似ており、セコの名はこの勢子が由来とされる〔。大分では日和の変わり目に群れをなして「カッカ」と鳴きながら山を登るといい〔、セコが通る道に家を建てると、家の中には入ってこないがその家が揺すられたり〔、石を投げつけられたりするという〔。
熊本県では、セコは老人のような声から子供のような声まで出し、木こりはその声によってセコの機嫌を知るという。
島根県隠岐諸島では、セコはカワコ(河童)が秋の彼岸に山に入ったものとされる〔。「ヨイヨイ」「ホイホイ」「ショイショイ」などと鳴き、イタチのように身が軽いので、こちらで鳴き声が聞こえたかと思えば、すぐに別のほうからも鳴き声が聞こえるという〔。足跡は1歳ほどの赤ん坊のものに似ているという〔。また、セコは年老いた河童のことで、川や溝を一本足で歩くともいわれる〔。
宮崎県米良地方ではカリコボーズとも呼ばれており、西米良村で1996年度に「ホイホイくん」の名でイメージキャラクターに決定している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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