|
セヴェンヌ山脈 (Cévennes)は、フランス、中央高地を形成する山脈。その範囲はガール県、ロゼール県、南へ向かってアルデシュ県とオート=ロワール県にまたがるヴィヴァレー山地に、そして北のラコーヌ山地、エロー県に一部がかかるエスピヌーズ山地に伸びる。 セヴェンヌという名称には、南東ふもとに広がる平野の一部、特にアレス川流域も含まれる。 2011年、セヴェンヌは『コースとセヴェンヌの地中海農牧業の文化的景観』としてUNESCOの世界遺産に登録された。 ==由来== セヴェンヌの名称は、オック語ラングドック方言でサベナ()と発音される名称がフランス語化されたものである。オック語の方言によってCevenas、Cebénos、Cebénasといった異なる綴りが存在する。 セヴェンヌを意味するCebennaの名称はガリア時代にさかのぼる。このCebennaは古い地名を再度構成しなおしたものである。プリニウスはCebennaと記し、カエサルはCevennaと記した。アフィエヌス(fr)はCimenici regioと記した。ギリシア語の学者たちは以下のように記した。ストラボンは、kèmmènon (Κέμμενων)、プトレマイオスはkèmènna (Κέμεννα)であった。 いくつかのウェブサイトでは、民間語源に根ざすオック語の本質的な形態であるCebénasは、オック語でタマネギを意味するceba(またはcebo)であるとする〔Atlas du parc national des Cévennes - Relief, pentes, expositions 〕。この山脈を形成する層状構造を豊かな想像力で説明している〔。しかしオック語のcebaはラテン語のcepaからきているのでこれは不可能な説である。音声学上の古いオロニム(fr、山を表す名称)を示すものではなく、Cepannaという名称が正しいと認められない。加えて接尾辞の-ennaは、ケルト以前に生まれガリア時代に一般化したもので、ラテン語起源の言葉を導入するため使われてはいない。 一方、Cévennesはブリソン諸語に語源のあるkemn(背後を意味する)と近い(ガリア語はブリソン諸語に近いケルト語である)。ギリシア語化されたkèmmènonとkèmènna、ラテン語化されたCebennaとCevennaの両方の形態を実現している。前者は古いブリソン語のkevnとkefn、後者はガリア語が語源で背中を意味するcefnから生じている。この音声学上の仮説はウェールズ語のcef(y)nでさらに強まる。cef(y)nはウェールズ語において山を比喩するために用いられ(例: Cefn Bryn)、グレートブリテン島の他の場所にあるヨークシャーのチェヴィン丘陵(Monts Chevin)、チェヴィオット丘陵(Cheviot)でも用いられる〔Harry Speight, ''Upper Wharfedale : being a complete account of the history, antiquities and scenery of the picturesque valley of the Wharfe, from Otley to Langstrothdale'', Elliot Stock, 1900, p. 27.〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「セヴェンヌ山脈」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|