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ゼロ次元(ゼロじげん)とは、1960年代から1970年代初頭にかけて活動していた前衛パフォーマンスアート集団。「人間の行為をゼロに導く」をコンセプトに過激な全裸パフォーマンスを繰り返したことから、ネオダダや九州派、時間派といった当時の反芸術運動の中でも最左派に位置づけられる。「儀式集団・ゼロ次元」(ぎしきしゅうだん・ゼロじげん)とも。 ==概要== 多摩美術大学油絵科卒業後、公立中学校で美術教師をしていた加藤好弘(1936年 - )や岩田信市を中心として、1960年(1958年との説もある)に愛知県名古屋市で結成。 1963年元旦に同市中区栄の名古屋国際ホテル前にて、全員が道路に腹這いとなって行進するなどのパフォーマンスを行い、地元では一目置かれる存在となる。翌年には「なにを出しても、なにをしても可」をスローガンに、愛知県美術館で企画展「日本超芸術見本市」を実施する。 その後、加藤が活動の幅を広げるべく東京都内に電気会社「ゼロ次元商会」(社員全員が「ゼロ次元」のメンバー)を設立し、連日のように仕事の後、「儀式」を行うようになる。特に、防毒マスクを着用し全裸のまま行進する「全裸防毒面歩行儀式」(新宿・紀伊國屋書店前にて)、都電を借り切り、車内で紐で縛った全裸の男女を乗せたまま走らせる「電車内寝体儀式」をはじめ、反社会的行為は週刊誌などにも大々的に取り上げられ、アート・テロリストとして世情を賑わせていた。 日本万国博覧会(大阪万博)が行われる前年の1969年初めには、秋山祐徳太子、告陰、ビタミン・アート、クロハタなど他の前衛芸術集団らが参加し、反万博団体「万博破壊共闘派」を立ち上げる。当時学園紛争で騒乱の最中にあった、京都大学講堂屋上にて全裸のパフォーマンスを展開するが、これがマスメディアに報道されると官憲の知るところとなり、加藤以下演者が軒並み逮捕される。なお、この「儀式」の後、万博会場に全裸で突撃する予定であった。 加藤らの逮捕後、全国で300人以上のメンバーを擁していた「ゼロ次元」も活動を終息せざるを得ず、1972年以降は休止状態となる。 時代状況から政治的側面が強調されるあまり、これまで現代芸術史(とりわけ前衛芸術において)ではほとんど「ゼロ次元」の活動が検証されることがなかったが、近年においては黒田雷児や椹木野衣らによって再評価されつつある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ゼロ次元」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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