翻訳と辞書
Words near each other
・ タイガー・スープレックス
・ タイガー・スープレックス・ホールド
・ タイガー・チェン
・ タイガー・チャン
・ タイガー・ドライバー
・ タイガー・フラワーズ
・ タイガー・フロウジョン
・ タイガー・プロジェクト/ドラゴンへの道 序章
・ タイガー・マザー
・ タイガー・モス
タイガー・ラグ
・ タイガー・ラジ・シン
・ タイガー作戦
・ タイガー刑事
・ タイガー刑事 2
・ タイガー刑事2
・ タイガー大越
・ タイガー尾藤
・ タイガー戦車
・ タイガー戸口


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

タイガー・ラグ : ミニ英和和英辞書
タイガー・ラグ[ちょうおん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

タイガー・ラグ : ウィキペディア日本語版
タイガー・ラグ[ちょうおん]

タイガー・ラグ (Tiger Rag)」は、ジャズスタンダード・ナンバーで、1917年オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドによって最初に録音され、著作権登録された曲。ジャズの楽曲の中でも、最も多くの録音を生み出した曲のひとつである。
== 起源 ==

この曲は1917年8月17日オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドが向けに初めて録音し、レコード番号 B1206 「Tiger Rag One-Step Written and Played by Original Dixieland Jass Band」としてB面曲に「Ostrich Walk」を収録してリリースされた(このバンドは1917年下旬までJazzというつづりを用いなかった)〔Brunn, H.O. ''The Story of the Original Dixieland Jazz Band''. Baton Rouge: Louisiana State University Press, 1960. Reprinted by Da Capo Press, 1977. ISBN 0-306-70892-2〕。このエオリアン=ヴォカリオン盤は、同社が当時時代遅れになりつつあった垂直振幅記録方式で録音をしたため、当時のほとんどの蓄音機で上手く再生できず、あまり売れなかった。
2回目の録音は、1918年3月25日ビクター・レコード向けに行なわれ、レコード番号 18472-B として「Skeleton Jangle」のB面に収められた。このレコードが全国的に大ヒットとなり、「タイガー・ラグ」はジャズ・スタンダードとしての地位を確立した〔Stewart, Jack. "The Original Dixieland Jazz Band's Place in the Development of Jazz." ''New Orleans International Music Colloquium'', 2005.〕。この曲は1917年にバンドのメンバーのニック・ラロッカ (Nick LaRocca)、エディ・エドワーズ (Eddie Edwards)、ヘンリー・ラガス (Henry Ragas)、トニー・スバーバロ (Tony Sbarbaro)、ラリー・シールズ (Larry Shields)らによる著作物として著作権登録され、発行された。この曲には、後に1931年にハリー・ダコスタ (Harry DaCosta) が付けた歌詞でミルズ・ブラザース (The Mills Brothers) が歌い、100万枚を売って全国第1位のヒットとなった。
「タイガー・ラグ」の原作者がオリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドであることは否定できない。しかし、この曲が最初に録音される以前に、何人ものミュージシャンたちがジャズ楽団のリーダーとして世に出て、後にスタンダードになっていく楽曲も、既に形をとり始めていた。「「タイガー・ラグ」や「Oh Didn't He Ramble」といった曲は、初めて録音されるずっと以前から演奏されており、 バディ・ボールデンジェリー・ロール・モートンバンク・ジョンソン (Bunk Johnson)、パパ ・セレスティン (Papa Celestin)、シドニー・ベシェキング・オリヴァーフレディ・ケッパード (Freddie Keppardキッド・オリーパパ・レイン (Papa Laine) たちは、既にジャズのコミュニティにおいてよく知られていた。〔Tirro, Frank, "Jazz: A History", W. W. Norton & Company, Inc., New York, New York, 1977, Library of Congress card number 77-22623, ISBN 0-393-09078-7, page 157.〕」
ルイジアナ州ニューオーリンズのミュージシャンたちは、この旋律はずっと前からニューオーリンズにおいてスタンダードになっていたのだと主張する者もいたが、それを証明することはできなかった。中には、この曲そのままの旋律や、よく似たヴァリエーションを別の曲名で著作権登録する者もいた。それらの中にレイ・ロペス (Ray Lopez) の「Weary Weasel」、ジョニー・デドロイト (Johnny DeDroit) の「Number Two Blues」などが含まれる。パパ・ジャック・レインのバンドにいたベテラン・ミュージシャンたちの多くは、この曲が「Number Two」という名でオリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドが著作権を主張するよりずっと前から、ニューオーリンズで知られていたと語っていた。あるインタビューで、レインは、この曲の本当の作曲者はアッキーレ・バケット (Achille Baquet) だと述べている。パンチ・ミラー (Punch Miller) は、コルネットとトロンボーンによるブレイクは、自分がジャック・ケアリー (Jack Carey) と一緒に作ったものであり、ケアリーの唸るようなトロンボーンの音から、地元の人々はこの曲を「Play Jack Carey」と呼んでいた、と主張していた。ジェリー・ロール・モートンも、この曲を書いたと主張しており、フランスの古い舞曲であるカドリーユをジャズ風に仕立て直したものを曲の一部に組み込んだと述べている。
フランク・ティロ (Frank Tirro) は、著書『Jazz: A History』で「モートンは、フランスのカドリーユを転拍子で演奏し、「タイガー・ラグ」に変換したのは自分の手柄だと主張している」と記述している〔Blesh, Rudi, ''Shining Trumpets: A History of Jazz'' 2nd ed., Knopf, New York, 1958, page 191.〕。作家サム・チャーターズ (Sam Chartres) は、「タイガー・ラグ」はジャック・ケアリー・バンド (the Jack Carey Band) が作り出したもので、このグループはオリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドが録音したスタンダード曲の多くを作り上げたのだとしている〔Charters, Samuel B., ''Jazz: New Orleans, 1885–1963'', Rev. ed., New York: Oak Publications, 1963, page 24.〕。この曲は、ニューオーリンズの黒人ミュージシャンたちの間では「ジャック・ケアリー」として知られ、白人たちの間では「Nigger # 2」で通っていた。この曲が作曲されたのは、ジャックの兄弟だったトマス、通称「パパ・ムット」 (Thomas, 'Papa Mutt') が、最初の一節(ストレイン)をカドリーユの楽譜から引っ張り出したのがきっかけであった。バンドは、クラリネット奏者ジョージ・ボイド (George Boyd) の腕を聴かせるために第2、第3のストレインを展開し、最後のストレイン(「Hold that tiger'」のところ)は、トロンボーンのジャックとコルネットのパンチ・ミラーが仕上げた。〔Tirro, Frank, ''Jazz: A History'', W. W. Norton & Company, Inc., New York, New York, 1977, Library of Congress card number 77-22623, ISBN 0-393-09078-7, page 170.〕」
正確な詳細ははっきりしていないが、少なくとも「タイガー・ラグ」によく似た曲や、この曲のストレインのヴァリエーションが、オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドに録音される以前からニューオーリンズで演奏されていたようだが、それらがオリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドの録音とどこまで似通っていたのかは、想像の域を出ない。彼らの録音が、この曲の標準的なバージョン、あるいは曲の冒頭のアレンジの固定化の一助になったと思われるが、録音されたバージョンで聴かれる(「Hold that tiger'」のコーラスの直前の)ストレインは、その後の録音や演奏では全くといっていいほど省かれている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「タイガー・ラグ」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.