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タイ洪水(2011年)は、2011年のモンスーン期にタイで起こった洪水。チャオプラヤー川流域で甚大な被害を出し、メコン川周辺でも洪水が発生した。7月から始まり3か月以上続いた洪水は、2011年11月5日の時点で446人が死亡し230万人が影響を受けたと見られ、また被害総額は1567億バーツ(4,000億円弱)と想定されている。600万ヘクタール以上が浸水し、うち30万ヘクタールは農地であった。北部のチエンマイ県から、チャオプラヤー川流域の支流に存在する中部のバンコクまで、58の県に浸水が及んだ。この洪水は、「流出した水量と、影響を受けた人数に関して最悪の洪水」であると言われている。7つの主要な工業団地も最大で3m程度浸水し、それが40日程度続くと考えられている。 世界銀行の推計では、自然災害による経済損失額の大きさでは、東日本大震災、阪神大震災、ハリケーン・カトリーナに次ぐ史上4位である(2011年現在)。 == 背景 == 熱帯性気候に分類され湿潤な気候であるタイでは、様々な小地域で季節的に激しい鉄砲水が起こりがちである。鉄砲水はタイ北部から始まり、チャオプラヤー川を通って下流のタイ中部の平野に広がる。東北部の台地ではメコン川に注ぐチー川とムン川に流れ込み、あるいは沿岸部の岡の側を通り東部に広がる。ベトナムや半島の南部を襲った熱帯低気圧の残滓は一般に降水量を増加させるため、それによってさらなる洪水のリスクをもたらす。複数のダムや灌漑用水路、放水路といった排水制御システムは整備されていたものの、特に農村地域では、洪水の被害を防ぐためには不十分なものだった。タイの首都バンコクはチャオプラヤー川の河口部に位置し洪水になりがちな場所であったが、2001年に始まった排水トンネルシステムなど、頻発する洪水を防ぐための多大な努力が払われていた。1995年にバンコクで大きな洪水が起きた後は小規模な洪水があったのみであり、洪水対策はある程度の成功を収めたと考えられていた。 しかし、他の地域では、例えば2010年にも深刻な洪水被害を受けている地域もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「タイ洪水 (2011年)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 2011 Thailand floods 」があります。 スポンサード リンク
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