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タスクに基づく言語指導法、もしくはタスク中心教授法(Task-based Language Teaching)は、第二言語習得研究において提唱された教授法、および教育思想である。特に、応用言語学者のMichael Longが体系化したものを指して呼ぶ〔Michael Long. 1985. 'A role for instruction in second language acquisition: task-based language teaching' in K. Hyltenstam and M. Pienemann (eds.): Modelling and Assessing Second Language Acquisition. Clevedon: Multilingual Matters.〕〔Michael Long. 2015. 'Second Language Acquisition and Task-Based Language Teaching. Wiley Blackwell.〕。 == 概要 == Longは、自身の提唱するの相互交流仮説〔詳細は第二言語習得の理論を参照。〕を発展させ、タスクに基づく言語教授法を提唱した〔Michael Long. 1985. 'A role for instruction in second language acquisition: task-based language teaching' in K. Hyltenstam and M. Pienemann (eds.): Modelling and Assessing Second Language Acquisition. Clevedon: Multilingual Matters.〕。言語習得は相互交流によって促進されるという主張に加え、意味中心の言語使用時に注意を形式に向けるというフォーカス・オン・フォームの理念、およびRichard Schmidtの認識化仮説〔詳細は第二言語習得の理論を参照。〕を取り入れ、ジョン・デューイの経験主義的教育観から言語教育思想を体系化した〔Michael Long. 2015. 'Second Language Acquisition and Task-Based Language Teaching. Wiley Blackwell.〕。 タスクに基づく言語指導法の最大の特徴は、学習者に達成させるべき課題(タスク)を与え、言語を「学習対象」ではなく、課題達成に必須な道具として経験的に使用することを学習者に求めることにある〔Michael Long. 2015. 'Second Language Acquisition and Task-Based Language Teaching. Wiley Blackwell.〕。従って、タスクの評価はその課題がどの程度達成されたかによって成され、それは発話の正確さよりも重視される。日本国内外問わず、従来の教授法では、事前に設定された文法事項や語彙を学習者に教え、その事項を使用した言語活動が行われ、指導した項目が定着しているかによって評価がなされてきた〔和泉伸一 2009『「フォーカス・オン・フォーム」を取り入れた新しい英語教育』大修館書店〕。従来の教授法とタスクに基づく教授法が大きく違うのは、従来の教授法が教授した知識の定着に重点を置くのに対し、タスクに基づく教授法はタスクを完遂させることを最重要視し、そのために必要となる文法事項や語彙を事前に特定しない点にある。従って、文法の指導は必ずタスクの後に行われることとなる〔J. Willis & D. Willis. (eds.). 1996. Challenge and Change in Language Teaching. London: Heinemann.〕。 また、経験主義の観点から、タスクを用いたシラバスデザインの決定に際しては、学習者のニーズが重視される〔Michael Long. 2015. 'Second Language Acquisition and Task-Based Language Teaching. Wiley Blackwell.〕。Michael Longは、学習者の言語学習目的に合わせ、教師がターゲットタスクを特定し、そのタスクを遂行できるように成るために必要な、より遂行が容易なタスク(教育タスク)を作成・配列することで、シラバスデザインが作られるべきであると主張する〔Michael Long. 2015. 'Second Language Acquisition and Task-Based Language Teaching. Wiley Blackwell.〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「タスクに基づく言語指導法」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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