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タニシ科 ( リダイレクト:タニシ ) : ウィキペディア日本語版 | タニシ[か] タニシ(田螺)は、腹足綱 原始紐舌目 タニシ科 Viviparidae に分類される巻貝の総称。 南米と南極大陸を除く各大陸とその周辺地域の淡水に生息し、雌雄異体の卵胎生である。一般的に、殻口をぴったりと塞げる蓋を持つ。リンゴガイ科(スクミリンゴガイ等)と並び淡水生の巻貝としては大型の種を含む。 == 概要 == 南米・南極を除いた大陸とその周辺の淡水に棲息しており、数cmの黒っぽく見える殻を持つものが多い。特筆すべきはその摂食法の幅の広さで、物の表面に着生した藻類などを削り取って食べる刈り取り食者(グレイザー)であり、水底の沈殿物を食べるデトリタス食者でもあり、さらには水中の懸濁物を鰓で集めて食べる濾過摂食者でもある。このため一部の種は大きな状況変化がある中でも生き延びることができ、例えば水田のような環境が変化しやすい小規模な水域にも大型種が生息することが可能となっている。 アジアには特に種類が多く、タニシと人とを近づける稲作文化と相俟って、食用を主とした人との関わりが生まれた。日本でも「ツブ」や「田つぶ」、あるいは「田んぼのサザエ」という呼び方で食用にされる。ただし他の淡水動物同様、寄生虫の宿主ともなるので食用には十分に熱することが肝要である。日本にはマルタニシ、オオタニシ、ナガタニシ、ヒメタニシの4種がおり、日本全国の水田、用水路、池などに分布するが、分布域は種類によって多少異なり、ナガタニシは琵琶湖だけに棲息する固有種である。またオオタニシとマルタニシは北米に人為的に移入され、各地で繁殖し問題となっている。これらは19世紀末に日本人労働者らが食用として持ち込んだものが拡がったと言われる。 科名はヨーロッパに分布する ''Viviparus'' 属から名づけられたが、この属名は胎生(vivipara)を意味し、その名のとおりタニシ科の全ての種が卵胎生で、かなり成長した仔貝を産む。また、異型精子を持つことでもよく知られ、手塚治虫の医学博士の学位論文はタニシの『異形精子細胞における膜構造の電子顕微鏡的研究』であった〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「タニシ」の詳細全文を読む
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