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ダイナマイト砲(ダイナマイトほう)は、圧縮空気でダイナマイトの詰まった砲弾を飛ばす火砲。1880年代から20世紀の初めまで使用されていた。 この兵器を推進した中尉にちなみ、ザリンスキー砲、あるいはザリンスキー空気圧砲とも呼ばれることもある。 == 概要 == 1883年にオハイオ州の発明家D・M・メドフォード (D. M. Medford) がニューヨークのフォート・ハミルトン陸軍基地へ持ち込んだ試作品が始まりで、この当時はダイナマイトが実用化した直後で砲弾の炸薬は黒色火薬が使用されており、TNTや下瀬火薬などが発明される前の時代であった。 ダイナマイトは黒色火薬よりもはるかに大きい破壊力を持つが、衝撃で爆発しやすいため、砲弾に充填して撃ち出すことは不可能だった。そこで、砲弾に衝撃を与えないようにコンプレッサーを用いて生成した圧縮空気で飛ばす滑腔砲が、ダイナマイト砲であった。原理的にはダイナマイトの弾頭が先端に付いた、超大型の吹き矢である。その性質上、発砲煙や砲声が無く無音で飛翔するため、発射位置を掴まれにくいとの特徴も期待された。 ただし、射程は通常砲に比較してかなり短かい(後述のヴェスヴィオス主砲の場合、最大射程1600メートル)うえ、低初速ゆえ、石壁や装甲に対する貫徹力も期待できなかった。それに加え、薄殻に包まれた有翼砲弾は弾片効果が低く、塹壕や窓他の開口部から建物内などの閉所に飛び込まない限り、爆発の威力が無駄に空中へ拡散してしまうという欠点があった。 アメリカ陸軍では要塞用に大型の15インチ(381ミリ)ダイナマイト砲が沿岸砲として各地に配備された他、野戦用としてシムス・ダッドリー2.5インチ(64ミリ)ダイナマイト野砲が量産配備された。通常、野戦でのコンプレッサーの使用は困難であるため、あらかじめ容器に貯蓄した圧縮空気を用いる場合もあったが、シムス・ダッドリー砲は砲弾を放つ砲身の他に圧縮用副砲身を有しており、装薬の爆発で副砲身内のピストンを動かして圧縮空気を生成し、砲身へ送る火薬式コンプレッサー機構を備えていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ダイナマイト砲」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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