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ダウンサイジングコンセプト〔鈴木孝 『ディーゼルエンジンと自動車』 ISBN 978-4895225090 三樹書房、2008年、108頁〕(downsizing concept)とは、自動車においてターボチャージャーやスーパーチャージャーなどの過給機を使うことにより、従来エンジンと同等の動力性能を確保したまま排気量を小型化し、巡行時の燃費を向上させるエンジン設計コンセプトのことを指す。ダウンサイジングコンセプトはガソリンエンジン、ディーゼルエンジンの両方に適用される。和製英語であり、英語ではEngine downsizingという。最近では通常「エンジンのダウンサイジング」などと言われているので注意が必要である。 == 概要 == 旧来の過給機付きガソリンエンジン(ターボエンジンなど)は速度や最高出力を追求する目的で設計されていた。低圧縮比のエンジンに大型の過給機を組み込むことで非常に高スペックなエンジンを生み出したが、一方で同等排気量の自然吸気エンジンと比べて燃費が大変悪かった。ダウンサイジングコンセプトは大前提として省エネ(燃費を向上させるため)の設計思想がある。そのため燃費向上のためエンジンの小型化を行い、次いで動力性能を従来と同等レベルに維持することを基本に目標とする動力性能を達成するための手段としてツインチャージャー(やターボチャージャー)を用いている。また、ダウンサイジングコンセプトは燃費向上の手法として、直噴技術を用い、圧縮比の低下を最低限に抑えている。ダウンサイジングコンセプトを採用したエンジンの特性としては、コンパクトなターボチャージャーを用いたりターボチャージャーとスーパーチャージャーを組み合わせることによって、最高速度・最高出力の向上よりも実用トルク(低回転域におけるトルク)を向上させ日常使用に適したエンジンに仕上げている。ここで燃費が何故下がるのかという説明がとおのいたが、それは小型化をしながら様々な技術を使い出力を維持することで、機械の摩擦の総面積を小さくしているというところにある。つまりトライボロジー技術に果敢にドイツは対応し、最も難関なピストンピンにDLCコーティングを施したことがそのシステムの源泉なのである。 ただし、低回転域におけるトルクは過給機(ターボ)付きでも小型のエンジンの方が大型の自然吸気エンジンよりも劣ってしまうため、同じ力を出すにしてもアクセルを強く踏んで(エンジン回転数を上げて)しまいがちになる。結果、例えば上り坂や急発進時、急加速時等の特定状況下において燃費が大型のものと変わらないかむしろ劣ってしまうといったことが起こりうる。その解決のため、低回転域に向いたスーパーチャージャーと併用したり低回転域に適応した可変容量ターボを使用することもあるが、原理的な欠点であり根本的な解決には至っていない。 日本のように自動車税が排気量によって決まりかつ過給器の有無が税額に影響しない地域においては、ダウンサイジングコンセプトは同程度の走行性能を割安な自動車税額で享受できるメリットがある。1000ccクラスのコンパクトカーと同等以上の動力性能を持つ一部の660ccターボ付き(あるいはスーパーチャージャー付き)軽自動車は、車体サイズが異なるとはいえ、(燃費の向上を目指していない点でダウンサイジングコンセプトとは方向性が異なるが)一種のダウンサイジングと見なすこともできる。 ダウンサイジングの概念は以前からあったが、フォルクスワーゲンが2006年からTSIエンジンをゴルフに搭載して以降、再びダウンサイジングの有効性に注目が集まることになった〔フォルクスワーゲン Technology & Concepts>TSIとダウンサイジング 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ダウンサイジングコンセプト」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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