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ダッジ・オムニ : ウィキペディア日本語版
ダッジ・オムニ
オムニ(''Omni'' )はクライスラーの一部門である「ダッジ」にて販売していた自動車である。
== 概要 ==

1972年に発生したオイルショックは、それまでのアメリカ自動車産業を一変させるほど多大な影響を与えた。2度の危機を経て、1970年代の終わりにはアメリカでもサブコンパクトカーの需要が高まっていった。しかし競合各社が次々と小型車を発表してシェアを高めていく中、従来型自動車の販売に依存していたクライスラーは大きく出遅れた格好となっていた。
そのような背景のもと、オムニ開発は始まった。米国クライスラーとしては小型車開発のノウハウが薄かったため、オムニは当時のグループ会社であった欧州のシムカなどと協業して開発がスタートした。
完成したオムニはダッジ/プリムス初の前輪駆動車であり、同時に北米自動車メーカー初の横置き型エンジンの前輪駆動車であった。ボディは当時世界的に売れていたフォルクスワーゲン・ゴルフの影響を強く受けたボックススタイルとなっており、またエンジンは当時クライスラー側に小排気量エンジンのノウハウが低く、シムカやフォルクスワーゲン製のOEM供給を受けていたため、北米モデルではあったものの、全体的な乗り味は欧州車のものに近かった(但しフォルクスワーゲン製エンジンは北米生産のゴルフ向けであり、味付けはドイツとは大きく異なっていた)。
オムニの販売は一定の成功を収め、当時破綻危機に陥っていたクライスラーへの政府の融資の判断材料として好材料となり、結果として同社の建て直しに貢献することとなった。
なお、平行して開発していたモデルに「クライスラー・ホライズン」、「プリムス・ホライズン」がある。
プリムス・ホライズンとはバッジが異なる程度の姉妹車であるが、クライスラー・ホライズンはシムカ主導で開発されたため、一見して同じように見える車体も内容が大きく異なっており、さほど互換性は高くない(足回りひとつとってもシムカ仕様ではダブルウィッシュボーンとトーションビームの組み合わせで全く互換性が無かった)。
デビュー当初は5ドアハッチバックのみであったが、1979年には派生モデルとして3ドアハッチバッククーペの「オムニ・024(オーツーフォー)」が追加された。
その後オムニは開発元のシムカがクライスラーグループから売却されていたことや、当時のグループ企業であった三菱自動車工業から三菱・ミラージュなどのサブコンパクトカーを「コルト」としてOEM供給を受けていたこともあり、後継車種へモデルチェンジすることも無く1990年までの長期にわたって販売されていた。
同車の役割はその後1994年に登場したダッジ・ネオンへと引き継がれた。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ダッジ・オムニ」の詳細全文を読む




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