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ダマスカスはシリア(シリア・アラブ共和国)の首都。ダマスクスとも表記される。アラビア語ではディマシュク(دمشق Dimashq)で、別名をシャーム(الشام al-sham)という。日本語の聖書翻訳の慣行ではダマスコと表記する。「世界一古くから人が住み続けている都市」として知られる。カシオン山の山麓、バラダ川沿いに城壁で囲まれた古代から続く都市と新市街が広がる。現在の人口は約200万人といわれるが、都市圏全体では400万人に迫るといわれる。 == 名前 == アラビア語では、この街は正式にはディマシュク・アッシャーム (دمشق الشام ''Dimashq ash-Sham'') と呼ばれている。多くの人は「ディマシュク」と短縮するが、ダマスカス市民やシリアほかアラブ圏の人々は「アッシャーム」の別名で呼ぶ。「アッシャーム」はアラビア語の「北」を語源とし、シリア(特に、歴史的シリアについて)のことは「ビラード・アッシャーム」(北の地)と呼ぶ。英語の「Damascus」はギリシャ語のΔαμασκόςを語源に、ラテン語経由で伝わった。これはさらに古いアラム語の都市名でダルメセク(דרמשק ''Darmeśeq'' よく灌漑された場所)からきている。しかし、アラム人の時代以前の遺跡であるエブラの王国跡地から出土した粘土板には、エブラの南にある町を「ダマスキ」と書いており、ダマスカスの名の起源はアラム人以前に遡る可能性が大きい。 ダマスカスと言う地名の初出と考えられる文献は、紀元前15世紀のエジプトのトトメス3世の残した地理文献にある「T-m-ś-q」と読める文字である〔List I, 13 in J. Simons, ''Handbook for the Study of Egyptian Topographical Lists relating to Western Asia'', Leiden 1937. See also Y. AHARONI, ''The Land of the Bible: A Historical Geography'', London 1967, p147, No. 13.〕。「T-m-ś-q」の語源は不明だが、アッカド語では「ディマシュカ Dimašqa」、古代エジプト語では「T-ms-ḳw」、古アラム語では「ダマスク Dammaśq 」、聖書ヘブライ語では「ダメセク Dammeśeq 」と呼ばれていた。アッカド語のものは、紀元前14世紀のアマルナ文書におけるアッカド語文献に出てくる。 後のアラム語における綴りは、「住居」を意味する語幹の「dr」に影響されて「r」(レーシュ)が入るようになり、クムランの文献では「ダルメセク Darmeśeq 」に、シリア語では「ダルムスク Darmsûq 」となった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ダマスカス」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Damascus 」があります。 スポンサード リンク
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