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チエノジアゼピン系(thienodiazepine)は、ジアゼピン環とチオフェン環が縮合した複素環式化合物である。ベンゾジアゼピンのベンゼン環をチオフェン環に置換しただけであり、同様にベンゾジアゼピン受容体結合部位に作用し、ベンゾジアゼピン系と同様の作用を有する。このため、大きくベンゾジアゼピン系薬物に入る。 ブロチゾラムは、1976年に武田薬品工業のT・西山チームによって開発された。エチゾラムは吉冨製薬(現・田辺三菱製薬)が開発1983年9月に承認された。 チエノジアゼピン系の構造は、次のようないくつかの製薬医薬品の中核となる。 *ブロチゾラム(レンドルミン、グッドミン) *クロチアゼパム(リーゼ) *エチゾラム(デパス) ファイル:Triazolam structure.svg|トリアゾラム(ハルシオン)は、ベンゾジアゼピン誘導体である。 ファイル:Etizolam.svg|エチゾラム(デパス)は、チエノジアゼピン誘導体である。 ファイル:Clotiazepam.svg|クロチアゼパム(リーゼ)は、チエノジアゼピン誘導体である。 ファイル:Brotizolam.svg|ブロチゾラム(レンドルミン)は、チエノジアゼピン誘導体である。 これらチエノジアゼピン誘導体は、ベンゾジアゼピン系誘導体とよく似た化学構造と作用を持つため同様の注意が必要だが、とりわけ救急医療においてチエノジアゼピンはこの化学構造の違いにより、簡易薬物鑑別のためのトライエージでの検出ができない(または検出しにくい)。 ==依存性== 1989年の世界保健機関の薬物依存専門委員会では、エチゾラムの乱用の可能性を中等度と評価しているが、当時日本でしか用いられていないため国際的には乱用が問題ではなく規制されるに至っていない。 ベンゾジアゼピンと非ベンゾジアゼピン系を含めた日本の乱用症例において、3位がエチゾラム、5位がブロチゾラムであり、乱用リスクの高い薬剤に同定されている。クロチアゼパムは乱用されにくくはあるがされないということではない〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「チエノジアゼピン系」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Thienodiazepine 」があります。 スポンサード リンク
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