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チトクロム酸化酵素 : ミニ英和和英辞書
チトクロム酸化酵素[もと]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

クロム酸 : [くろむさん]
 (n) chromic acid
: [さん]
 【名詞】 1. acid 
酸化 : [さんか]
  1. (n,vs) oxidation 
: [か]
 (suf) action of making something
酵素 : [こうそ]
 【名詞】 1. enzyme 
: [もと]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation

チトクロム酸化酵素 ( リダイレクト:シトクロムcオキシダーゼ ) : ウィキペディア日本語版
シトクロムcオキシダーゼ[しとくろむしーおきしだーぜ]

シトクロム''c''オキシダーゼ (cytochrome ''c'' oxidase) または複合体IV(Complex IV)は、バクテリアおよびミトコンドリアで見られる膜貫通タンパク質複合体の一つである。
ミトコンドリア膜(またはバクテリア膜)における電子伝達系の最後の酵素であり、4分子のシトクロムcからそれぞれ電子を受け取り、酸素1分子に転移させ2分子のに変換する機能を持つ。この過程では、マトリックス由来の4個のプロトンから水が生成されるのと同時に4個のプロトンがマトリックスから膜間スペースに透過する。これにより発生した膜間の電気化学ポテンシャルの差がATP合成酵素によるATP合成に用いられる。
== 構造 ==
複合体IVは、哺乳類では、いくつかの金属補欠分子族部位と13のタンパク質サブユニットから構成される巨大な内在性膜タンパク質である。哺乳類では、10個のサブユニットは核由来で、残りの3個はミトコンドリアで合成される。複合体IVには2種のヘム(ヘム''a'' 、ヘム''a'' 3)、2種の中心(CuAとCuB)が含まれている〔Tsukihara T., Aoyama H., Yamashita E., Tomizaki T., Yamaguchi H., Shinzawa-Itoh K., Nakashima R., Yaono R., Yoshikawa S. (1995) Structures of metal sites of oxidized bovine heart cytochrome ''c'' oxidase at 2.8 Å. Science 269, 1069-1074〕。2種類のヘム(ヘム''a''、ヘム''a'' 3)とCuBはサブユニットIに位置し、2個のCuAはサブユニットIIに配位している。サブユニットIのヘム''a'' 3とCuBはそれぞれで二核中心を形成し、酸素の還元部位となっている。
シトクロム''c'' は、複合体IIIのシトクロム''c'' 1によって還元された後、複合体IVのCuA二核中心と結合し、シトクロム''c'' の鉄中心はFe2+からFe3+に酸化される。還元されたCuA二核中心はその電子をヘム''a'' に送り、さらにそこからヘム''a'' 3-CuB二核中心に送られる。この二核中心の2個の金属イオンは4.5 Å離れており、十分な酸化状態の水酸化物イオンに配位している。
シトクロム''c'' の結晶学的研究では、Tyr(244)のC6とHis(240)のε-Nが結合するという独特な翻訳後修飾が見られた(ウシ亜科のクロム''c''オキシダーゼでの酵素ナンバーリング)。これにより、ヘム''a'' 3-CuB二核中心が4電子を受け取って酸素分子を水に還元するという極めて重要な役割が可能になっている。以前は、還元機構は過酸化物中間体が関与していると考えられ、それが超酸化物の生成に繋がっていると考えられていた。しかし、現代では、4電子還元によって酸素-酸素結合が開裂する反応機構が支持されており、超酸化物が形成しそうな中間体は避けられている〔 Voet D., Voet JG (2004) Biochemistry, 3rd Edition. John Wiley & Sons, pps. 818-820〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「シトクロムcオキシダーゼ」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cytochrome c oxidase 」があります。




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